昨年4月にアルバム『I'mperfect』をリリース。そして6月の日本武道館でのワンマンライヴを最後に、各々がソロ活動を行っていた凛として時雨。そしてやっと届いた、1年7ヶ月ぶりの音源――結論から言おう。長いこと止まっていても、変わらず時雨は時雨だった。それだけ、それぞれがこのバンドにおける役割を自覚し、凛として時雨はこうである、という考えをしっかりと持っているという証だと思う。ただ「変わらず」とは言え、凛として時雨は時代もジャンルも越えられる圧倒的な存在であるという事実を、さらに突き付けるような濃い一枚であることも確か。TKと345のふたりの歌声がぐっと前に出て、歌モノとしても捉えやすいポップな一面と、めくるめく構成と激しい音像が襲いかかってくるディープな一面のコントラストが、よりパキッと見えやすくなっている印象なのだ。《紙一重だろう》という歌詞もあるけれど、何気ない日常の中に潜んでいる狂気をさらりと表現しているようで、ドキリとさせられる。こんなことを伝えてくれる彼らの代わりは、やっぱり他にいない。そう改めて実感する一枚。(高橋美穂)