りょーめー（Vo）の体調不良により1年半活動を休止、復活ツアー後に『Live to BAKUDANIUS』と題し、今年2月にライブアルバムをリリースした爆弾ジョニー。この中のほぼ新曲の作品は、気迫に満ちた演奏で、ファンの歓喜の声や思いもパッケージされた、復活にふさわしい1枚だった。そこから5ヶ月、ツアーで磨き上げていった新曲をスタジオレコーディングしたEPが今作。

《癒えない傷も　このままでも　パーリヤ〜♪》と1曲目の“Eve”で歌う。たとえば、「大丈夫だ」なんて無責任に言葉をかけないのは、きっと傷みを知っているからこその優しさだ。ありのままの今を受け入れながら、ほんの一時でも息ができる場所や少しでも視線を変える力を持った曲は、りょーめーの思いが反映されたものだろう。休止中もほかのバンドのサポートで鍛錬を重ねたメンバーが奏でるサウンドも表情豊か。柔らかなタッチでも、絶えず青白い熱を帯びた、心震わせる美しくタフなロックミュージックとなっている。リスナーにはもちろん、バンドにとっても苦難を超えた希望が詰まった1枚だ。（吉羽さおり）