「多様性」に彩られた本領発揮作

ザ・ゴー!チーム『セミサークル』
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ザ・ゴー!チーム セミサークル
英国ブライトンのマルチ・コレクティブによる5作目。中心人物のイアン・パートンが曲作りから演奏やプロデュースまで全てこなした3年前の前作『ザ・シーン・ビトウィーン』に対して、今作はライブ・プレイヤーやオリジナル・メンバーを呼び寄せて制作。加えて、過去に客演を務めたジュリー・マルガット、オランダ人女性SSWのアンバー・アーケイズがゲストで花を添えている。

原点のソロ・プロジェクト時代に立ち返った前作においてもそうだったように、ザ・ゴー!チームの“らしさ”は何時にあっても変わらず。手拍子とサンプルを織り交ぜ、ヒップホップやフィリー・ソウル〜モータウン、ガレージ・ロック、エレクトロ、トロピカル、ウォール・オブ・サウンド・・・・・・とジュークボックスのようにカラフルなサウンドで楽しませてくれる。強いていうならブラス的な要素が増していて、パートンが演奏するスチール・ドラムやスーザフォンが華やかなアクセントを与えているのが聴きどころ。デトロイトの地元合唱団を迎えた①や③が素晴らしい。「多様性」をリプレゼントしたようなアートワークにもメッセージが感じられて印象的だ。(天井潤之介)
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