コラボ作や
SPECIAL OTHERS ACOUSTICを挟み、
スペアザ本体としては5年ぶりとなるニューアルバム。ライブ会場限定でリリースされたシングル曲“Puzzle”と“TRIANGLE”含め11曲を収録しており、発売日の5月13日午前0時からは“TRIANGLE”のスタジオライブ映像が公開されるという粋な計らいもあった(後日にはメンバーのトーク生配信も)。仄かに哀愁を漂わせながらスウィングしつつ、ダブ演出とコーラスが添えられてゆく“WAVE”。熱いオルガンプレイと歪んだギターがデッドヒートを繰り広げる“Courage”。完全なインスト曲なのにあたかも馴染み深い唱歌のごとき歌心で郷愁を誘う“Good song”など、久しぶりだろうがなんだろうがいつでも親密な顔をして語りかけてくる古い友人のような存在感は揺るぎない。音楽を好きになればなるほどスペアザのことが好きになるし、何度でも唯一無二のかけがえのなさを思い知らされる。最終曲“Beautiful Orange”における底無しに優しい響きには、涙を禁じ得ない。これを表現するための飽くなき技術研鑽に、あらためて最敬礼だ。(小池宏和)
『ROCKIN'ON JAPAN』2020年7月号より