昨年はヨーロッパツアーやアメリカツアー、数々のフェス出演を成功させ、ヘヴィさもタフさも、名実ともに世界レベルとなった
Crystal Lakeの1年半ぶりのリリース。表題曲は、イントロなしの歌始まりというキャッチーな構成も彼らとしては珍しいうえに、《日の出を待っている(対訳)》というそのメロディが、一皮剥けた力強さを誇っている。即シンガロングできそうなアンセム感を持って放たれるのは、自分自身と闘い、新たな地平へ踏み出せという熱いメッセージだ。人種も国籍もさまざまなオーディエンスに対してきたからこそ、怒りも内包した「変わらなくてはいけない」という想いが真に迫る。カップリングの“DISOBEY”は、アルバム『HELIX』を更新する超弩級のエクストリームなヘヴィチューン。止まらない快進撃を保証する今作に続いて、さらにRyo(Vo)加入前の初期楽曲を現体制でリアレンジ&レコーディングしたアルバムの発売が発表された。国内外のツアーが延期になってしまったのは残念だが、この灼熱の炎が再びライブハウスに灯るまでの間、まだまだ楽しませてくれそうだ。(後藤寛子)
『ROCKIN'ON JAPAN』2020年8月号より