エモサイドもいいけれど

BiSH『STORY OF DUTY』
発売中
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BiSH STORY OF DUTY
コロナ禍という未曾有の状況のなか、予定していたシングルではなく、逆境を乗り越えるメッセージをふんだんに込めた3.5thアルバム『LETTERS』をリリースしたBiSH。そこにはまっすぐな意志の強さと熱いエモーションが刻まれていた。そんなポジティブな側面ももちろんBiSHの魅力なわけだが、やはりBiSHをBiSHたらしめているのは、ポジティブもネガティブもまとめてぶっとばすはちゃめちゃなパンクスピリット。配信シングル『STORY OF DUTY』は、人気シューティングバトルゲームのアプリ版『Call of Duty: Mobile』のタイアップであることを追い風に、BiSHのパンクサイドが久々に覚醒していてたまらない。THE MAD CAPSULE MARKETSばりのインダストリアルサウンドに、《逝かせてパラダイスに 飛び交って銃撃戦です/つぎ込め今夜こそは 瞳孔かっぴらき歴史刻んで》とキレキレのパンチラインが並ぶ。エフェクトのかかった6人6様のシャウトも爽快だ。やはりBiSHはきれいに整えられた王道を歩むのではなく、砂埃を巻き上げて荒野を駆け抜けるのが似合う。(後藤寛子)

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