『HYPERTOUGHNESS』以来、約3年ぶりのリリースとなるフルアルバムは溜まりまくったフラストレーションとその間に張り巡らせたイマジネーションを爆発させ、ラウドとエレクトロを掛け合わせたサウンドをより磨き上げた多彩かつハイエナジーな全11曲が収録されている。冒頭を飾る“Get Back the Hope”は緻密な曲展開を構築するラスベガスには珍しいストレートなナンバーだが、普段はハンドマイクでハイトーンを響かせるSoが巧みなギタープレイを見せていたり、EDMサウンドをバックにTaikiとTetsuyaがラップも披露する“Ain't That So Awesome”では歌詞に韓国語を組み入れ、また新たなニュアンスを生み出しているように、その制限をかけないアイデアの広がりが素晴らしい。ライブで見せるパラパラダンスもそうだが、彼らは怯えずにやると決めたらフルスイング。ともすれば同じような耳触りになってしまうラウドミュージックにおいて、他にない輝きを放ち続けるには訳があるのだ。来年には結成15年目を迎えるが、まだまだ底知れない可能性を感じさせてくれる。(ヤコウリュウジ)
制限をかけないアイデアの広がり
Fear, and Loathing in Las Vegas『Cocoon for the Golden Future』
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