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フォーリミの楽曲をリアレンジ、セルフカバーした結成15周年記念作。だがこれは単なるファン向けのお楽しみアイテムではない。04 Limited Sazabysがこのシーンにおいて成し遂げてきたこと、作り上げてきた場所の豊かさを物語る、文字通りの集大成だ。スパニッシュなギターが鳴り響く“Re-fiction”(アレンジはWiennersの玉屋2060%)にファニーな“Re-milk”(アレンジは松田“CHABE”岳二)、アレンジを務めたミト(クラムボン)とフォーリミが真正面から組み合ったような“Re-swim”と、個性的なアレンジャー陣が自由闊達にフォーリミを料理しているのだが、驚くべきはそのどれもが彼らの楽曲の芯の部分、たとえばメロディであったり器楽的な迫力だったりGENの歌の切なさだったりを完全に理解して仕事をしているということだ。フォーリミはこれまで15年をかけて自分たちの世界を築き上げ、ジャンルも世代もバラバラな彼らにこんなにも理解される存在になった。今作はそのことを胸を張って伝えている。(小川智宏)(『ROCKIN'ON JAPAN』2023年12月号より抜粋)
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