曇天の下のスリル

DOES『曇天』
2008年06月18日発売
DOES 曇天 - 曇天曇天
こめかみから汗がじわっと吹き出る瞬間のように、音が心で熱に変わるのをじっくりと感じさせてくれるDOESのロック。芯の太さと潔さを感じさせる3人のサウンドと、媚びないメロディ。そして氏原ワタルが描く歌詞のロマンチシズムと、言葉と言葉の隙間にある憂いや虚無感や少しの希望は聴くものをゆるやかに、だけども確実に高揚させていく。

昨年、4枚目のシングル「修羅」がアニメ『銀魂』のエンディングテーマに起用され、オリコン初登場9位を記録した。今作「曇天」は番組制作サイドの希望により4月〜9月のオープニングテーマになったという。アニメタイアップで話題になるのは珍しくないが、これは稀なケースだ。この曲は、いつ雨に変わるかもわからない曇天の下で怯える「僕と彼女」を描いた歌詞がドラマチックにスリリングに聴き手のイマジネーションを煽る。≪弱虫ぶら下げて空を仰ぐ≫僕は、きっとまだ雨に降られる覚悟も出来ていないのだろう。だけども容赦無しに叩き付けられるビートと、軽快なメロディが立ち止まることを許さない。そんな楽曲世界がDOESらしくて面白い。「修羅」を超える決定的ナンバーだ。(上野三樹)
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