2010年7月24日に英国のスタジアムでおこなわれたプロディジー主催の大型イヴェント『ウォリアーズ・ダンス・フェスト』を中心に、世界各地でのライヴ・フッテージ等を集めたDVD&CD。『ウォリアーズ～』は65000人を動員したそうだが、その馬鹿馬鹿しいまでの盛り上がりぶりは、写真を見るだけで容易に察することができる。阿呆みたいに会場を埋め尽くした人・人・人の波。大画面TV&5.1チャンネル・サラウンドで大音量鑑賞すれば、自宅にいながらにしてお祭り騒ぎだ。
　
アルバム『インヴェイダーズ・マスト・ダイ』は、近年のプロディジーの「なんちゃってロック・バンド指向」に多少なりとも違和感のあったぼくのような聴き手にとって、最初期のレイヴ期のアホ丸出しの勢いとエネルギーが突如完全復活したようで、最高だった。本作では当然ながらそのキャリアを総括するような内容になっているが、『インヴェイダーズ～』で再獲得した、大人げないとしか言いようがない、ダーティで骨太でくどくてやかましい、壮大なまでの大ボラ吹きぶりが全開になっていて、とても楽しい。また日本に来ねえかなあ。(小野島大)