今夏の楽しみがこれで2つ

ケミカル・ブラザーズ『ハンナ』
ケミカル・ブラザーズ ハンナ
フジの最終日大トリが実に楽しみなケミカル・ブラザーズだが、このタイミングで映画『ハンナ』のサントラがCD化される。ケミカルズにとって初のスコア書き下ろしとなる作品だ。映画本編の方はジョー・ライト監督、シアーシャ・ローナン主演で8月末全国公開。元CIA工作員を父親に持つ、幼い頃から並外れた格闘術を叩き込まれた少女の出生をめぐるサスペンス・アクションだそうだ。個人的にめちゃくちゃ好みである。ということでスコアもチャーミングなケミカルズ流フォークトロニカと、不穏なビートが混在している。混在しているのだが、ケミカルズ作品であるという点でテイストが一貫しているのはさすが。
 
ビートの効いたトラック群の感触については、やはり『時空の彼方へ』と相通ずるものがある。そもそもケミカルズがこれまで映画音楽を手掛けていなかったという事実の方が意外なわけで、アクションものとなれば尚更だ。本作は少女の物語を核に据えたプロットにこそ注目したトライアルだったのだろうし、端々に零れる愛らしいメロディに強く惹かれる。ラストのボーカル入りテーマ曲も素晴らしい。(小池宏和)
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