『NEXTREME』だなんて、サラッとすごいタイトルを付けたものだ。無邪気にして豪気。でも彼らこそ、新時代のエクストリーム・ミュージックを牽引する大きな存在になるはず。Fear, and Loathing in Las Vegasは08年に神戸で結成された平均年齢19歳の6ピース。昨年1stアルバムをリリースし注目度急上昇中の彼らだが、このミニアルバム『NEXTREME』で、その勢いは決定的なものになるだろう。彼らの音楽から溢れ出るヴァイブの爆発力は衝撃的で痛快だ。あらゆる手法で時代・ジャンルを問わずに様々な音楽にリーチできてしまう今、新人バンドが多彩な音楽を咀嚼した根本的に「ミクスチャー」であることはもはや当たり前だけど、彼らはその究極形。エモ、スクリーモ、メタル、ダンスなどあらゆる要素が一気呵成に噴き上がり、デスヴォイスとオートチューンを取り入れた歌のツインヴォーカルが交差し、時に美メロが吹き荒れる。聴き手を掻き立てるポジティヴィティが全曲を貫いており、極彩色のエネルギーに満ちている。音と存在感に異様な華がある彼ら。全国を震わせる日はすぐそこだ。（福島夏子）