変化の必然が込められた音

ティム・デラックス『ザ・ラディクル』
2014年03月05日発売
ALBUM
ティム・デラックス ザ・ラディクル
これはびっくりした。ダレン・エマーソンに見出されて以来、独自の、しかし地に足の着いたスタンスで21世紀のハウス・ミュージックを担って来たティム・デラックスだが、今回は思い切りイメージを覆すクラブ・ジャズ/スピリチュアル・ジャズ作品である。ティム・デラックス流のディープ・ハウスを模索しつつ、ビートの響きはよりハードに、という変遷を経て来た彼だけに、今回の大胆な方向転換には驚かされる人が多いだろう。前作の“フリーダム”辺りにはジャズのエッセンスを覗かせていたものの、今回はジャズへの取り組み方が明らかに違う。そして素晴らしい作品なのである。

オープニング“Jas”はズバリ、ジャズとの距離感を女性ヴォーカルに託したスポークンワード。その後は、ダンス・ミュージックの中のエモーションと歌心を大切にして来たティムが、ジャズという表現スタイルを必要とした経緯を伝えるような楽曲が次々に繰り出される。乾いた哀愁を伝える歌モノ・ジャズ・ソウルの“ラヴ・イズ”や、エキゾなスピリチュアル感を自由なアンサンブルで描き出す“シャンティ”の説得力も秀逸。リリース直前には来日も。(小池宏和)
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