ザ・ブラック・キーズ、フジロック出演以来、およそ11年ぶりの来日が決定!
世界を熱狂させるロックンロール・バンドを絶対に見逃すな!
オーッ、ザ・ブラック・キーズの来日がついに決まった! 前回が04年のフジロック、その後にファンになった人の方が圧倒的に多いだろうから、まさに待望の来日決定だ。最新作『ターン・ブルー』発売に合わせ7月号でインタヴューを行ったが、そのときも、なるべく早くの来日公演熱望!と締めくくったものの、マジソン・スクエア・ガーデンのチケットを15分で完売してしまうような海外との人気の差を考えると、正直、こうすんなりと実現するとは思わなかった。
日本ではこれまでのアルバム同様、冷静に受け止められているがこの『ターン・ブルー』、発売第1週にはマイケル・ジャクソンの『エスケイプ』を抑えて全米No.1。これを書いている現在、絶賛北米ツアー中だが、そこに順番で帯同するのが、ジェイク・バグやセイント・ヴィンセント、ケイジ・ジ・エレファントといったおいしい連中ばかりで、会場の盛り上がりっぷりを想像しただけで軽くめまいがしてくる。
そもそも、と言い出すと面倒くさい話になるが、オハイオ州アクロンの幼なじみだったダン・オーバックとパトリック・カーニーがギターとドラムスの変則コンビで直感的に始めたローファイ感覚溢れる自前のガレージ・ブルーズ、パンクは、02年のインディ・デビュー以来、着実な進化を遂げ人気を広げているものの、とにかく海外と日本とでは彼らに対する認知度、人気の差が大きすぎる。10年の『ブラザーズ』がヒットしてメジャー・シーンでも注目されたと思ったら、前作の『エル・カミーノ』はグラミー賞のベスト・アルバムを始め主要5部門にノミネート、『最優秀ロック・アルバム』など3部門受賞のスーパーヒットっぷりなのだ。
そんな彼らの根本にあるのは<ブルーズ+ガレージ・サイケ>サウンドだが、それを濃密なモダン・ロック・アンサンブルに展開していく鮮やかな手口がメインストリームでも広く受け入れられた。
ジャンル、スタイルをさまざまな位相で行き来し、さらに重層的にミックスチャーを繰り広げながらサウンド化する流れは、まさに『ターン・ブルー』のジャケットのよう。それも、どこか懐かしく、しかし確実にこの時代のストリート感覚に裏打ちされたキュートなメロディに溢れた曲が揃っている。そのサウンドを具現化するのに濃厚な共犯関係を結んでいるのが、U2の新作でも注目のデンジャー・マウスだ。もちろん、これまでのブラック・キーズとの仕事もU2たちの耳に強烈なインパクトを残したのだろう。
そんな奴らの凄さを真に実感するのに、もう一つ、アイテムが足りなかった。そう、ライヴだ。数々のビザール・ギターを手に最高に研ぎ澄ましたガレージ感覚を会場中に炸裂させるステージを想像しただけで興奮してくる。
ザ・ブラック・キーズの魅力を知るためのライヴ映像8本!
“Fever”
at Glastonbury 2014
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まずは、今年6月のグラストンベリー・フェスのパフォーマンス映像。今年リリースされた通算8枚目となる最新作『ターン・ブルー』のファースト・シングル“フィーヴァー”を演奏しているのだが、もはやダンス・トラックとも言えてしまうほどバウンシーなグルーヴが効きまくっているこの曲が早くもライヴで定番化しているのがすごくよくわかる。
“Too Afraid To Love You”
live at Muscle Shoals Sound Studio
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6枚目『ブラザーズ』は、ボブ・ディランやザ・ローリング・ストーンズも使った伝説のスタジオ、アラバマ州のマッスル・ショールズでレコーディングされたのだが、かなり辺鄙な場所にあるため、作業が終わるとすることないメンバーは毎晩、ホテルの部屋で飲み明かしていたらしい。そんなある日、スタジオに入ったらハープシコードが置いてあったらしいが、これは泥酔したダンがマネージャーに「ハープシコードを用意してくれ」って無茶振りしたからとのこと。でも、そんなハープシコードもちゃんと使ったダンは偉い。
“I Got Mine”
Live at the Crystal Ballroom
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08年にリリースされた映像作品『Live at the Crystal Ballroom』からのクリップ。ポートランドのCrystal Ballroomでのパフォーマンスで、演奏しているのは『アタック&リリース』からのシングル“アイ・ガット・マイン”。これぞまさに現代ブルース・ロックというか、ジミヘンやクリームから継承したヘヴィ・グルーヴが炸裂する感じがたまらない。呪文みたいに繰り返されるリフこそ彼らの魅力で、この演奏こそまさにそれを体現している。6年前のライヴということで、パットリック・カーニーの見た目が今とはまるで別人なのも面白い。
“Gold On The Ceiling”
featuring Jonny Depp at the MTV Movie Awards
2年前の『MTV Movie Awards』でジョニー・デップに”Generation Award”を贈る一環として、なんとザ・ブラック・キーズはハリウッド・スターと共演。ともに、当時の最新作『エル・カミーノ』収録の“ゴールド・オン・ザ・シーリング”と“ロンリー・ボーイ”を演奏した。この日、エアロスミスに賞をプレゼンされたジョニー・デップは、「ロックのレジェンド、そして次世代のスターたちとステージを一緒にできて光栄だ」とスピーチで語っていた。
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“A Girl Like You”
The Tonight Show Starring Jimmy Fallon
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9月に人気番組『The Tonight Show Starring Jimmy Fallon』に出た際、最近、ライヴ・レパートリーであるエドウィン・コリンズの95年のヒット曲“ガール・ライク・ユー”のカヴァーを披露。元オレンジ・ジュースのカヴァーとはかなり意外だが、どうやらコリンズ自身もこのヴァージョンを気に入っているとのこと。アメリカよりかは恐らくエドウィン・コリンズ(とオレンジ・ジュース)の支持率が高い日本でもぜひやって欲しい。
THE BLACK KEYS ザ・ブラック・キーズ
2001年、オハイオ州のアクロンで、ダン・オーバック(Vo/G)とパトリック・カーニー(Ds)により結成。2002年、『ザ・ビッグ・カム・アップ』でデビュー。2003年に『シックフリークネス』、2004年に『ラバー・ファクトリー』を立て続けに発表し確実な支持を得ていく。2006年にノンサッチ・レコーズと契約し、4枚目のアルバム『マジック・ポーション』をリリース。2008年にはデンジャー・マウスのプロデュースで『アタック&リリース』を発表、キャリア初のビルボードTOP 20入りを果たす。2010年5月リリースの6作目『ブラザーズ』は、全米アルバム・チャート初登場3位を記録、プラチナム・ディスクを獲得するほどの大ヒット作となる。さらに2011年にリリースされた通算7作目『エル・カミーノ』は全米チャート2位を記録したほか、オーストラリアやカナダ、ヨーロッパでもバンド史上最高のチャート・アクションを見せ、世界的なロック・バンドとしての地位を確立。2013年の第55回グラミー賞では「アルバム・オブ・ジ・イヤー」といった主要部門を含む5部門にノミネート、2作連続で3部門受賞という快挙を成し遂げている。2014年5月に新作『ターン・ブルー』をリリース。来年の4月には、およそ11年ぶりとなる来日公演を控えている。
『Turn Blue』ターン・ブルー
発売日:2014年05月21日
価格:¥2,457(本体)+税
規格番号:WPCR-15735
01. Weight of Love / ウェイト・オブ・ラヴ
02. In Time / イン・タイム
03. Turn Blue / ターン・ブルー
04. Fever / フィーヴァー
05. Year in Review / イヤー・イン・レヴュー
06. Bullet in the Brain / ブレット・イン・ザ・ブレイン
07. It's Up to You Now / イッツ・アップ・トゥ・ユー・ナウ
08. Waiting on Words / ウェイティング・オン・ワーズ
09. 10 Lovers / 10ラヴァーズ
10. In Our Prime / イン・アワ・プライム
11. Gotta Get Away / ガッタ・ゲット・アウェイ
提供:クリエイティブマンプロダクション
企画・制作:RO69編集部
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