ドッジボールや卓球をする感覚でバンドをやってる子が結構周りにはいたんですよね（和久利）
なんかアメリカっぽい環境だなあ（さかした）

――初対面同士なので、お互いのバンドの紹介から始めましょうか。では、The Wisely Brothersのみなさんからお願いします。

真舘　はい。私たちは今22歳で、高校生の時に結成したバンドです。高校1年生の時に、たまたま班が一緒だった3人なんです。

渡辺　同じ列だったんですよ。

さかした　同じ列ということは、席が近かったんですね。50音順で近かったということ？

和久利　まさにそうです。

渡辺　「ま」から「わ」にかけての3人です。

さかした　僕も高1の時に席が近かったシバタっていうやつにギターを教えてもらいました。僕はさかしただから、シバタは50音順で近かったんです。人生は結構、席で決まるってことかも（笑）。3人は、このバンドを組む前からバンドをやってたんですか？

真舘　みんな吹奏楽部だったりで、楽器はもともとやってたんです。私は高校でバンドをやろうって思ってて、同じ班に楽器ができる人がいたので誘いました。

さかした　The Wisely Brothersは、3人にとっての初バンドですか？

和久利　私だけは、その前にバンドをやったことがありました。地元の児童センターに子供たちがバンドをできるような施設があって、バンドを盛り上げようとしているおじさんがいたんです。私はその人に楽器を教わりました。ドッジボールや卓球とかをする感覚でバンドをやってる子が、結構周りにはいたんですよね。

さかした　なんかアメリカっぽい環境だなあ。

和久利　そんなことありません（笑）。ドミコは、どういう風に始まったんですか？

さかした　ウチのドラムの長谷川（啓太）は大学の先輩で、1個上なんですよ。僕、先輩たちに「あいつ調子乗ってるぞ」って、めちゃくちゃ日本酒を飲まされたことがあって（笑）。ベロベロに酔いつぶれて家まで帰れなくなった時に送ってくれたのが長谷川なんです。でも、バンドは長谷川と組むことはなく、そのまま大学は卒業しちゃったんですよね。そしてある時、仕事がない日にスタジオに入りたくなったことがあって。「ドラム誰かいないっけ？」って思って、長谷川を呼んだんです。彼とセッションをするようになったのが、そもそもの始めたきっかけですね。ふたりきりの寂しいバンドですけど、もう4、5年やってます。The Wisely Brothersは、もう何年くらい？

渡辺　7年くらいになるんですかね？　最初の2年くらいはチャットモンチーのコピーをやってました。

真舘　ひかるさんは、いつ音楽を始めたんですか？

さかした　ギターは高2ですね。

和久利　やりたいと思ったきっかけはなにかあったんですか？

さかした　シバタがインターネットの授業でギターのページを見てて。ちゃんとギターを見たことがそれまでなかったんですけど、「結構かっこいいなあ」って。ボタンみたいなのがあったりするのに惹かれて。僕、機械好きなんですよ。それで、ギターがめっちゃ欲しくなったんですよね。

和久利　私はもらったベースをそのまま使い始めたので、見た目に惹かれたりとかはなかったですね（笑）。でも、晴子のギターの見た目は最高だと思う。

さかした　PVで観たけど、あのギブソンのギター、めっちゃ好きなんですよ。

真舘　あれは父が買ったものを借りてます。

さかした　借りパクしてるんですか？

真舘　はい（笑）。全然使ってなかったらしくて、めちゃくちゃ汚かったんですよ。多分、見た目だけで買ったんだと思います（笑）。

さかした　家族で楽器やってるっていいなあ。ウチは音楽に縁がある感じじゃなかったんですよね。親は何も聴いてなかったし。「音楽を聴くっていう趣味があるんだな」って中学の頃に初めて知ったくらいだったから（笑）。MDプレイヤーを友だちが持ってるのを見て、「かっこいいなあ」って思ったのが、そもそも音楽を聴き始めたきっかけだったんです。

渡辺　ギターと同じで、機械として興味を持ったんですか？

さかした　そう。それでMDプレイヤーを買ってもらったはいいけど、「これ、録音しないと聴けないの？」って（笑）。だから「何でもいいからCD貸して」って友だちに言って、録音しました。でも、あんまり好きなのがなかったので、レンタルショップへ行ってひたすら借りたんですよ。