THE JON SPENCER BLUES EXPLOSION

『Freedom Tower – No Wave Dance Party 2015』リリース記念!不良で猥雑でフリーキーなワン・アンド・オンリーのロックンロールの魅力をチバユウスケ、アヴちゃん、OKAMOTO'S ショウ&コウキが説く!

 90年代冒頭の結成から、ニューヨークをリプレゼントするベースレスの最強のトリオとして、不良で猥雑でフリーキーなロックンロールをぶっ放しているザ・ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン(JSBX)。バンド名はリーダーであるジョン・スペンサー(vo/g)の名前を冠しているが、ジョンとジュダ・バウアー(g)とラッセル・シミンズ(dr)が結成する無敵のトライアングルはロック界でも稀に見るほど完璧なアンサンブルである。そんなJSBXは、壮絶なライヴ・パフォーマンスとともに90年代は言葉通り、誰も止められない強烈な勢力となるが、00年代中盤にいったん活動休止。しかし2012年に、ジョンの“We’re still number one!(俺たちはまだナンバー・ワンだ!)”という、あまりにも力強い掛け声とともにアルバム『ミート・アンド・ボーン』でシーンに復活。演奏面、技術面、3人のケミストリーにおいてはちょっと大人になったことを見せつつも、変わらずダーティーでワイルドなロックンロールを世界にぶちかました。
 そんなJSBXの新作『フリーダム・タワー~ノー・ウェーヴ・ダンス・パーティ 2015』 が世に放たれた。彼らのホームグラウンドのニューヨークに捧げられた本作は、そのタイトルとぶっ飛んだアートワークが示すように、JSBXのエッジで型破りな側面が炸裂していて、比較的ストレートにロックンロールしていた前作とは違い、ソウル/ファンク/ヒップホップなどを奔放に取り入れた、まさに90年代の黄金期を彷彿とさせるJSBXサウンドを体現しているのだ。従来のファンにとってはたまらない作品だろうが、ジャンルのクロスオーバーがむしろ当然なものとなった若い世代にとっても十分に魅力的な作品であるはず。
 今回、そんな世紀のロックンロール・バンドとその新作『フリーダム・タワー~ノー・ウェーヴ・ダンス・パーティ 2015』の魅力を日本で熱いロックを鳴らすアーティストたちに説いてもらった。8月に開催されるサマーソニックの出演も決まっただけに、JSBXのワン・アンド・オンリーのロックンロールに対する各アーティストの興奮を感じ取ってもらえると嬉しい限りだ。(内田亮)

ぶっとんでるのに知的な雰囲気もあって圧倒された チバユウスケ(The Birthday)

●JSBXとの出会いは?

「多分、G・ラヴと一緒に来た95年の渋谷クアトロのライヴが最初。とにかくぶっとんでるのに知的な雰囲気もあって圧倒されました。その後、マイクを俺も57に替えた思い出があります」

●思い入れのある作品は?

「どのアルバムも好きです。あまり時間軸がない」

●『FREEDOM TOWER NO WAVE DANCE PARTY 2015』の感想は?

「強いて言えば、アレンジ?の緻密さでしょうか? 普通に聴いてるとあまりわからないですが。もちろん昔から素晴らしかった」

●ニューヨークの印象は?

「あんなに狭い町なのにそこにすべてが詰まっている」

●21世紀におけるロックンロール・スピリットとは?

「やりたいことやるだけです。それとLOVE!」

プロフィール

アーティスト名:チバユウスケ

The Birthday ニューシングル『I KNOW』が5月13日、『MOTHER』が6月10日に2か月連続でリリース決定!秋には日本武道館公演も決定。現在は、THE GOLDEN WET FINGERSで会場限定CD & VINYL『DANCE ON FIRE』をひっさげ、全国ツアー中。
http://www.rockin-blues.com/category/チバユウスケ

今回の作品はチャーミングだな、と思いました アヴちゃん(女王蜂)

●JSBXとの出会いは?

「恵比寿リキッドルームにてツーマンライヴをさせて頂いて、知り合いになりました。私たちのライヴも舞台袖から見てくださって嬉しかったです」

●JSBXのライヴの感想。

「とってもパワフルでした」

●思い入れのある作品は?

「前作(『ミート・アンド・ボーン』)かしら。イケイケでとても好きです」

●JSBXの音楽、アティチュードで参考にしていることは?

「昔からよく、彼らに通ずるものがあると言われていましたので、すこし似ているところがあるのかしら」

●『FREEDOM TOWER NO WAVE DANCE PARTY 2015』の感想は?

「“これが今回のモードや!”という感じで新しい要素を折衷してパワーアップしていく様が、とてつもなくフレッシュ。あと、今回の作品はチャーミングだな、と思いました」

●JSBXのDIY精神について。

「毎回3人だけで秘密兵器を作って、作られたそれを大衆が楽しむ。皆が一番わくわくする作り方なんじゃないかしら」

●21世紀におけるロックンロール・スピリットとは?

「ロックンロールとかは、あまりわからないのですが、面白い人、マブくてシブい人たちが色んなスピリットを乱立して、腐敗して。最後に残ったものは一体なんなのか、興味があります」

プロフィール

アーティスト名:アヴちゃん

女王蜂、完全復活!3年ぶりの待望のニューアルバム「奇麗」が絶賛発売中。
初回生産限定盤(CD+DVD)\3,889(税抜) / 通常盤(CD ONLY)\2,778(税抜)
*初回盤特典:完全オリジナル映像作品「残酷」DVD(45分)/アヴちゃんオリジナル小説「残酷」/特殊パッケージ:紙ジャケット)
アルバムリリース全国ツアー『女神たちの売春』は5/17よりスタート。
http://www.ziyoou-vachi.com/

そうそう、これが聴きたかったんだよ!ありがとう! オカモトショウ(OKAMOTO’S)

●JSBXとの出会いは?

「中学生から高校生の頃です。元々ブルースが好きだったのですが、そのブルースをHOUND DOG TAYLORスタイルのベースレスでやっているJSBX。こんな風にでかそうな音で乱暴に演っているその空気感自体が、10代の頃の何かをぶっ飛ばしてくれてすぐ好きになりました。魂の部分ではずっと彼らの様なバンドになりたいと思っています」

●思い入れのある作品は?

「初期も好きですが、出会いとなったアルバム『オレンジ』、そして『アクメ』あたりは全曲歌えるぐらい好きです。あとはライヴアルバム『Controversial Negro』も大好きです!“Get With It”のカヴァーをやったりもしました」

●JSBXの音楽、アティチュードで参考にしていることは?

「あの爆発的な力は、ロックバンドが一生忘れてはいけないパワーだと思っています。その感じを忘れて行きがちだからこそ、それを続けている彼らが好きですし、一生俺の憧れです」

●『FREEDOM TOWER NO WAVE DANCE PARTY 2015』の感想は?

「時代のエッセンスを感じつつもちろん新しく聴けましたが、個人的に言うと最近あまり聴けていなかった“ジョンスぺ感”全開のアルバムだったので、最高な気持ちになりました。そうそう、これが聴きたかったんだよ!ありがとう!」

●JSBXのDIY精神について。

「バンドのエネルギーが一番ダイレクトに伝わってきてすごく好きです」

●ニューヨークの印象は?

「カッコいい街ですよね。東京と同じくらい好きです。JSBXによく似合う街ですし、ニューヨークでライヴを観てみたい!」

●21世紀におけるロックンロール・スピリットとは?

「もう“ロックンロール”と言って説得力のある人も、“ロックンロール”と言われてカッコイイ!と思う人も、長いこと現れていない気がしています。それはもう一生現れないのかもしれない。それでも好きだから続ける以外道が無くて、どうしようもないままとにかく夢中でやり続けるのが、今のロックンロールかな?と思っています」

シンプルなリフ主体のロック+実験性というJSBXの黄金比が2015年ヴァージョンにアップデートされている オカモトコウキ(OKAMOTO’S)

●JSBXとの出会い?

「中学生の頃に初めて『オレンジ』を聴き、一発でファンになりました。OKAMOTO'Sでも何曲かカヴァーしてライヴをやった事があります。JSBXの魅力は3人だけの編成から繰り出される並はずれたグル―ヴ感。シンプルながらバラエティに富んだ楽曲達はブルースの無限の可能性を感じさせてくれます」

●思い入れのある作品は?

「やはり初めて聴いた『オレンジ』には思い入れがありますが(ライナーノーツに『時代が回転する音がする』と書いてあり、よくわからないながらとても興奮した覚えがあります)。同じ位思い入れがあるのは『プラスティック・ファング』でしょうか。これほどまでにピュアなロックが詰まったアルバムは他にありません」

●JSBXの音楽、アティチュードで参考にしていることは?

「音楽的にはかっこいいリフ一発でノックアウトされてしまうような楽曲を書くという点。あくまでもブルースをスタイリッシュに現代的に解釈するところなど。アティチュードでいうと、やたらと自分たちのバンド名をライヴ中に連呼するところがどうしようもなくカッコよく、それはマネしてました」

●『FREEDOM TOWER NO WAVE DANCE PARTY 2015』の感想は?

「いい意味であまり変わらない(笑)。ただ、休止後2枚目になって本格的にギアが入ってきたかな、という気はします。名盤『オレンジ』や『ナウ・アイ・ガット・ウォーリー』で聴けるようなシンプルなリフ主体のロック+実験性というJSBXの黄金比が2015年ヴァージョンにアップデートされて繰り出されています。しかも捨て曲無し。ものすごく踊れるアルバムです」

●JSBXのDIY精神について。

「レコーディングに関しても、普通にやったらこうはならないだろうなというような過剰なエフェクトをかけたり、ヴォーカルの音処理の仕方や、3人でそこまでやらなくては意味がないというような必然性を感じました。恐らく目指すべき理想が3人の中に完璧にあるので、DIYという選択をしているんだと思います。純粋にカッコいい」

●ニューヨークの印象は?

「表面的には都会的でとても洗練されていますが、一歩裏側に足を踏み入れると雑多で猥雑で、様々なベクトルのエネルギーが満ち溢れている。その二面性がニューヨークの面白いところ、という印象です。だからこそラモーンズ、テレヴィジョン、ザ・ストロークスなど刺激的なバンドがたくさん生まれたのだと思います」

●21世紀におけるロックンロール・スピリットとは?

「時代は関係なく、ロックンロール・スピリットというものは常に変わりません。レコードにグっと来てしまうティーンエイジャーが存在する限り、60年代だろうが2010年代だろうが、本質的にはロックンロールに対して感じていることは同じだ、と最近は考えるようになりました。精神的な部分で“ロックンロール”というものの魅力にとりつかれてしまった人なら僕の言っている意味はわかってくれると思います」

プロフィール

アーティスト名:OKAMOTO'S

ロックの枠組みに留まらず、幅広いジャンルで聴く者を魅了する。
個性的なキャラクターも定評がありバンド以外の活動も充実。
今年はアニメ『デュラララ!!×2 承』のOPテーマとなるシングルをリリースし、
新曲「ZEROMAN」も春公開の映画『ジヌよさらば』の主題歌に決定している。
http://www.okamotos.net/

Do The Get Down

Betty vs the NYPD

Tales of the Old New York: The Rock Box

提供:ソニー・ミュージックレーベルズ

企画・制作:RO69編集部

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