吉澤嘉代子 「リアル」と「夢想」が溶け合うラブソング集『秘密公園』のすべて

あたかも映画のごとく曲ごとに緻密にキャラ設定が施された主人公の姿を通して、こんがらがった情感をリリカルに歌い上げる「妄想系シンガーソングライター」吉澤嘉代子の3rdミニアルバム『秘密公園』。彼女自身「ラブソング集」と語る今作だが、90年代スウェディッシュポップと歌謡メロディが清冽に絡み合うようなリード曲“綺麗”の《さようならと最後に一度だけ繋いだ/この手も いつかは しわしわになるの》しかり、クイーンばりのギターが鳴り渡る“運命の人”の《はじまるまえから 終わりを思うの》しかり、いわゆる恋愛風景の描写とはひと味もふた味も違うラブソングの世界が展開されている。これまでのインタヴューでも「夢の中で会った魔女に憧れて、少女時代にひとり『魔女修行』に励んでいた」と語っていた彼女は、なぜフィクションの物語に自身の想いを委ねて歌い続けるのか――という核心部分に踏み込んでみた。

インタヴュー=高橋智樹

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