【特集】#乱破 PV曲"不乱不破"公開! HoYoverseが贈るスペースファンタジーRPG『崩壊:スターレイル』、さらなる「物語」の先へ。新キャラ・乱破に大注目! PV楽曲を歌う#Reol インタビューも!

【特集】#乱破 PV曲"不乱不破"公開! HoYoverseが贈るスペースファンタジーRPG『崩壊:スターレイル』、さらなる「物語」の先へ。新キャラ・乱破に大注目! PV楽曲を歌う#Reol インタビューも!

乱破のPV曲・“不乱不破”はいかにして生まれたのか──Reolがそのシンクロを語る

乱破の大きな権威や大多数におもねらない感じには、どこか自分と同じ匂いを感じる。

『崩壊:スターレイル』に新たに実装されるキャラクター「乱破」。自称忍者の、「シノビ・マントラ(=ラップ)」を唱え、「シノビ・マキモノ(=マンガ)」を修めるために「忍道」を極めんとする不思議なキャラクターの登場は、さらにゲームの世界観を広げるものとなりそうだ。その乱破のPV曲“不乱不破”が10月21日に公開。楽曲の歌唱を担当するのはなんとReol! キレの鋭いラップと深い情緒を表現する表現者として、日本のみならずグローバルな人気を博すシンガーソングライター、ラッパーである。この“不乱不破”について、そして乱破という魅力的なキャラクターについて、Reol本人に語ってもらう。

インタビュー=杉浦美恵


──乱破のPV曲の歌唱を依頼されたときはどんな気持ちでしたか?

まず乱破のキャラクターに興味を惹かれました。自分と重ねられる部分がありそうだというのが、今回の話をお受けしようと思ったきっかけです。乱破はラップっぽいものを唱えていて……というか、本人は全然ラッパーだとは思っていないかもしれないけど、唱えるマントラがラップのように聞こえるというところとか、音楽的に親和性がありそうだなと。あと、「自称忍者」という設定もユニークで。自分が音楽を作っている中では忍者をモチーフにすることはなかったんですけど、意外とやってみたい題材ではあって(笑)。そこがうまく噛み合った感じですね。

──客観的に見ても、乱破のキャラクターPV曲の歌唱をReolにオファーするというのは、かなりセンスのある選択だと思いました。今回は歌唱担当ということですけど、曲の世界観も、Reolとして表現するものとしてまるで違和感がないというか。

確かに。乱破は『崩壊:スターレイル』のキャラクターの中でも、一番自分っぽい感じがするキャラだと思いますね。キャラ設定がぶっ飛んでるというか、要は我が道を行くタイプで、誰かと一緒に共通の敵を倒そうというより、その討伐が自分の信念、大義名分に沿うかどうかが彼女の判断基準というのも面白い。それと、私は逆境にいるキャラクターが好きなんですよ。物語の中でもわかりやすい主人公キャラより、実は暗い過去を持つ人物とかに感情移入してしまうんです(笑)。乱破も天真爛漫そうに見えて意外と胸の奥に秘めるものがありそうというか。そこになんとなく自分を重ねてしまうというのはあるかもしれないです。

──そういう意味でもドンピシャなオファーだったと言えますよね。

乱破はただの元気なシノビちゃんじゃないところがいいんですよ。何か大きなものを背負って生きていて、大きな権威や大多数におもねらない感じには、どこか自分と同じ匂いを感じます。


──実際に“不乱不破”はどのように完成させていったんですか?

いわゆる歌唱仕事ではあるんですけど、ただ歌っただけではなく、乱破というキャラクターとなるべくシンクロしようと頑張った曲でしたね。

──そうですよね。これまでもReolさんは他アーティストの作品にゲストボーカルで参加したり、フィーチャリングでの参加もしていますが、今回の“不乱不破”はかなりReol本人の曲に似ているというふうに感じられます。

ライミングの部分とか、シノビっぽい感じを出すとしたらこういう韻のほうがいいかもとか、そういうところはやり取りの中で提案させてもらったんです。フロウもいただいたデモの仮歌から少し変えたりとか。そのあたりはわりと自由にやらせてもらいました。とはいえ、サビなんかは自分ではこっちの方向にはいかないだろうなというものになっていて新鮮でした。自分のフィールドで作ろうとすると、ここはもっとサビらしくしなくちゃなとか考えてしまうんですけど、この曲は『崩壊』の世界の中で歌う曲だし、あまりサビを意識していない。そこは自分的に1個ブレイクスルーできた箇所かもしれないです。結構音ネタっぽいサビなんですよね。そういう曲の在り方が面白かったです。

──歌詞の中でReolさん的に気に入っている箇所はありますか?

サビ前のところなんかは、耳に残って、いいじゃん!って思いました。ライミング的にこうしたほうが音として聴いたときに響きがいいなっていうのが私の中にあったので、少し提案させてもらったりもして。世界的に愛されているゲームだから、いろんな言語の人が聴くだろうし、日本語の響きを生かしつつも気持ちよく韻を踏む感じにしたほうがいいかもしれないということは、私からも提案させてもらいました。

──今回の歌唱、抑揚のあるフェイクからアグレッシブなラップまで声質のレンジが広くてとても魅力的な楽曲に仕上がっていますが、作品サイドから事前に「こんな雰囲気で歌ってほしい」というようなオーダーはあったんですか?

いや、特に事前の要望はなかったんですけど、一度ほんとにラフに歌ってみたものを先方に投げたときに、「もっと激しく怒ってください』みたいなことを言われて、そこで求められているものをつかめたんですよね。Reolの歌って高い声のイメージがあると思うんですけど、私はここ最近、あえて低い声で表現することにハマっているので、そういう表現を忍ばせたりもして。あと、制作時はあまり意識してなかったんですけど、ミキシング段階で改めて聴いてみたら、めっちゃ巻き舌をしてるんですよ。たぶんこれ、USの人とかがこのトラックでラップしてもこうはならないと思う。逆にそれが世界的には新鮮に映るかもしれないです。

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──グローバルにReolの歌が届いて、アジアのラップの魅力が広まるきっかけになるかもしれませんよね。というのもあって、今年はReolさんにとってエポックメイキングな年として刻まれそうですが、実は今年は活動開始から10周年の年でもあるんですよね。先日は、10年前のアルバム『No title』のリリースパーティーというコンセプトで初の日本武道館公演を行いました。いかがでしたか?

何かやり残した仕事みたいな感じがあったんですよ、『No title』という作品に対して。ライブではほとんどやってない曲もあったし、一度自分の原点と、そこから10年の軌跡を交えて表現するのは楽しいだろうなと。でも今回に関しては、応援し続けてくださっている人たちへの還元みたいな気持ちが一番強かったかもしれないです。

──マッシュアップも含め、全34曲という濃密なセトリ。その中にも新曲2曲の初披露があったり、「これから」のReolを見せるライブでもありました。特に“ディア”の歌詞はこれまでの活動を寿ぐような、それこそ10年前の自分たちに語りかけるようなアッパーチューンで。

この歌詞は10年前だったら書かなかったと思います。あの頃はもう自分自分自分自分みたいな、自分の思ってることをとにかく聞いてくださいっていう感じだったけど、10年を経た今は、言いたいことの宛先があるっていう感じです。当時はどこに出したらいいかわからないメールを全世界に宛てて出すみたいな感覚でしたけど、今ある『宛先』っていうのは、それこそ10年かけて培ってきたものだなと思えるんですよね。出会った人もそうだし、ファンになってくれた人も含めて。

──まだ先の話にはなりますが、来年11月には横浜アリーナ公演も決まって。ここから1年、またどんなReolの進化が見られるか、楽しみです。

『崩壊:スターレイル』をきっかけに、ふだんはこういう音楽をあまり聴かない人にも届いて、いいなって思ってもらえたら嬉しいですね。

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