──夏の東名阪ツアー、8月7日のファイナルでは渋谷CLUB QUATTROで「夢見ていたステージに立てた」と話してましたが、振り返ってどうですか?ソラ(B) 過去最大キャパだったんですけど、登場した時に顔がいっぱいありすぎて(笑)。こんなにも多くの人がセブンスを観に来てくれて、しかもみんなあったかく迎え入れてくれて幸せだなと思ったし、この人たちを絶対に幸せにするんだとも思いながらライブをしてました。サコティッシュフォールド(G) みんなセブンスのためにその日の予定を空けて、会えることを楽しみにしてくれてることもわかっていたので、キラキラした表情を見れてこっちも楽しかったし、改めて大切にしないといけないなと思いましたね。ハイブリッドマイマイ(Dr) 次のライブの発表もあったから、お客さんの顔を見て「連れていけるんだ」「びっくりするだろうな」と思いながらやってました。シブヤ クアトロが決まってからずっとクアトロのことを考えてて、カウントダウンできるアプリで1年くらい前から「あと何日」ってカウントダウンをしてたんですよ。憧れていた念願のステージに対して、「急に立てた」じゃなくて、着実にやってきたことで勝負できたことが嬉しかったですね。──観ていて大器ぶりが伝わるライブでした。華やかさやかわいらしさも出しながら、意図的に見せたい部分とのメリハリがあって。ヒロインっぽさとカリスマティックなスター性、人間的な部分までを兼ね備えたライブというか。シブヤ ヒロイン性とスター性と人間らしさみたいなものの共存は大事にしている部分なので、感じ取っていただけて嬉しいです。ステージに立ってない、セブンス・ベガじゃない普段の状態でも、私はセブンス・ベガのシブヤカンナでいることをわりと心がけているんですけど、そういうところがステージに繋がるなと思いました。かわいいとかかっこいいとかスターって、急にできることじゃないと思うので。それをみんなで日々着実に準備したり研究したりしてきました。サコ 初期の頃から、「この曲はどういう気持ちでこういう歌詞にしたんだろう?」って、シブカンとも話してきたし、楽器隊3人でも話し合いながら「じゃあこういう動きにしよう」ということをやってきてて。ソラ シブヤカンナの作る曲って曲ごとに色も良さも違うし、それを私たちが4人で作り上げるものとして詰めていった結果が、クアトロの舞台だったんじゃないかなと思います。──そういう姿勢はライブだけじゃなく、今作の制作にも活きている話だと思います。まず、1stアルバムと比較するとだいぶ変わった部分もありますね。シブヤ 本当にそうですね(笑)。『PRISM』でいちばん古い曲は“Slump!”なんですけど、そう考えると移り変わりのアルバムではあります。“Slump!”まではみんなでフレーズを持ち寄ってスタジオで合わせていたのが、DTMを使うようになって、曲調も変わってきて。私が思うセブンス・ベガという概念に対して──前回のインタビューでも「概念になりたい」みたいなドデカいことを言ってしまった記憶があるんですけど(笑)、そのために「なきゃいけないもの」を集めたというか。自然発生してた街が前作の『PRINCESS』だとしたら、『PRISM』は建物の土台に必要だと思うものを一つひとつ作ったイメージですね。ステージに立ってない、セブンス・ベガじゃない状態でも、私はセブンス・ベガのシブヤカンナでいることを心がけている(シブヤ)
──ビジョンのもとで設計図を引いて作品を作ったのは初めて?シブヤ そうですね。新曲たちはかなり短いスパンで書いたんですけど、新曲もバラつかせるようにしました。生きてきて自然に入ってくるインプットだけだと、短期間で新曲を7曲も作るのは無理だったので、自分の倫理上やってこなかったことをあえてやってみたり、人と話すことでその人の考えや行動を研究したり、頑張って視野を広げながら作っていって。自分の中にずっとある気持ちと、外にあるものの色や雰囲気……作画みたいな部分が重なる瞬間があると、大体いい感じの曲になるんです。いろんなことを考えていなきゃ書けなくて大変だったけど、いろんな生き方も知れて、すごく楽しかったですね。
──結果、新しいタイプの曲が来たぞ!という感じ?マイマイ 『PRINCESS』の頃から、シブカンから送られてくる曲は全部新鮮だと思ってるんですけど、今回は“Groovy Boogie Time”とかでシンセの同期が入ってたり、挑戦的な新しさが増えましたね。ソラ より情景が思い浮かぶというか……『PRINCESS』はその時の情景で、『PRISM』は本当に今の私たちの情景が繊細になったというか……なんて言うんだろう? むずい、言葉が。シブヤ でもわかる! 解像度というか。ソラ そう! だから送られてくるたびに面白かったし、前作とは違う色とか感情のある芸術作品として新鮮さを感じて。それに対して自分から出てくるものも変わってくるから、「今のアルバム」だなって思いました。サコ シブカンの作る曲からは懐かしさを感じたり、どこかで知ってるような気がしてて。今までは自分の経験からくる感覚だったのが、今回はセブンス・ベガの曲として知ってるというか……伝わります?(笑)──「あるべきセブンス・ベガ像」みたいなものの範囲内での新しさみたいなことですかね? 全然違うところから持ってきたようなものじゃなくて。全員 ありがとうございます!(笑)──実際、いろいろなタイプの曲が入っていて。たとえばさっき話に出た“Groovy Boogie Time”はスウィング系の華やかさを持つ曲ですけど、最初からそういうイメージで書き進めていったんですか?シブヤ この曲は特殊で、本当は『PRINCESS』に入れたかったんですよ。でも、あの頃は知識がなくて、どうやったらこういうサウンドになるかも理解できてなかったので、プリプロで再現度の低さにびっくりして、これはまずいんじゃないか?ってお蔵入りになりかけて。そこから、今回のアルバムに色として入れたいと思って、DTMで丸々再編曲しました。シーケンスを流してライブすることに対するハードルも、“南風のアイドル”でシンセに手を出したことによって低くなって。前作とは違う色とか感情のある芸術作品として新鮮さを感じて。それに対して自分から出てくるものも変わってくる(ソラ)
──アルバムを形作るうえで「この曲ができたことが大きかった」みたいな曲はあります?シブヤ 全部の曲に対して思うんですけど……“ワンナイト・ドライブ”と“PRISM”です。“ワンナイト・ドライブ”はDTMで初めて作った曲で、今までやってみたかったことを一つひとつ学んでいきながら作って。いろんなきっかけになった曲という意味でも、1曲目なのがめっちゃいいですよね。ソラ 確かに。
シブヤ “PRISM”は、私の作曲人生の解像度を上げてみたというか。どうやって曲を書いてるんですか?と質問をいただくことも増えたんですけど、こうです!っていう曲になるかなと。理論でもなく、曲先でも詞先でもなく、出てくるものを絶対に逃さずに大事にしていく作業が、私の中で作曲という行為に近いということを説明した曲ですね。毎日聴いてるんですけど、すごく背中を押されるんです。ちょっと弱気になった時でも聴いたら冷静になれる、かつ興奮もする曲ですね。