東京公演初日の8日もソールドアウトし、2日目の本日も19時の時点で前から後ろまでぎっしり人がひしめき合っている新木場STUDIO COAST。そんな中、オープニングアクトとして登場したTHE WHIP。彼らが一音鳴らした途端にフロアからは大歓声が沸き起こるわ、ダイブは起こるわ、なにやらものすごいことになりそうな予感。
苦悩や苦難を乗り越えて4年振りに3rdアルバム『STRENGTH IN NUMBERS』を発売したTHE MUSIC。フジロックでロバート(Vo)の坊主姿は遠目で見ていたので、もうそこまで違和感を覚えることはなかったけれど、実際により近くで見てみると身体もマッチョになってるし、あの独特なダンスもよりキレがある動きになってるし、ギターを弾きながらぐねぐね暴れてるし、4人が鳴らす音も含めて、ものすごい筋肉質になっていたのに驚いた。
でも観客からの呼び声に「はい」って日本語で答えたり、「ありがと」とかっていう言葉を曲の間に挟むときは、柔らかいトーンで話すもんだから、そのギャップで可愛らしく見えるときもあったのだけど。とにかく最初から最後まで観客の反応が熱かった。踊るというよりももうみんなぐちゃぐちゃになって楽しんでいる。
ライブ自体も、最新アルバムの“Idle”のような曲のギターがソリッドに鳴らされていたし、後半の“too high”“the people”“getaway”“bleed from within”の流れではぐんぐん観客を引っ張っていき、ラストにはアダム(G)とスチュワート(B)もドラムを、ロブはボンゴを叩き、すさまじいグルーヴで幕を閉じた。ほぼノンストップでストイックに曲は進み、アンコールもなかったけれど、THE MUSICがたどり着いた新境地を垣間見れた中身の濃いライブだった。(石井彩子)