電気グルーヴ
石野卓球
MARCO BAILEY
RICARDO VILLALOBOSその27組のアーティストが一晩でプレイするということで、18時にはメインフロアのDISCO TWINSがスタート！ 今年も早い!! １階メインフロアのステージ構成は、ＤＪブースのEAST STAGE、WEST STAGE、ライブアクトが出演するNORTH STAGEの３つになっていた。フロアは８つにブロック分けされていたが、真ん中の「Ｗ」にいると、EAST、WEST、NORTHどこで音が鳴っても、ほどよい距離で楽しめる快適な場だったが、やはりお目当てのＤＪの音を少しでも近く楽しもうと、毎回ステージが変わる度にそのステージの目の前のブロックに人が大移動する光景が見られた。そして脇に位置するブロックはというと、人でぎゅうぎゅうではない分、思うままにガシガシ踊る人、マイペースに踊る人、思い思いの楽しみ方があって、そこもいい空間になっていた。長時間なレイヴだけあって体力的なペース配分を考えるのは大事です。
そしてライブアクトのときに一層派手になるレーザーや上空から吊るされた鉄柵の照明など、視覚的なものも屋内型レイヴ独特の味があってよかった。２階にあるSECOND STAGEは、ここは動員数に対してキャパが少し小さいからか、０時からのITALOBOYZの時からしょっちゅう入場規制がかかっていたようだった。しばらく並べば入れるんだけど、REX THE DOGやELLEN ALLIENなどはかなりの人気ぶりで入り口前に長い行列ができていた。
３階には、踊り疲れたときの休憩スペースとして有効に使えるスタンドシートがあり、場所によってはメインフロアのＤＪブースの真後ろに座れるので、近くからターンテーブル×２、CDJ×３を見事に操るＤＪ裁きを見ることができるのがおもしろい！ さらなる上階にはTHIRD AREAがあり、ＤＪプレイはもちろんのこと、アーティストグッズ売り場やWIREメモリアルブースなどがあり、PSPの『モンスターハンターポータブル ２nd Ｇ』プロモーションブースでは20時前にピエール瀧が登場して公開狩りを行うなどの一幕も。
他にも笑えたのが、２階のとあるブースに、よく観光地などにある顔がくりぬいてあるパネルに自分の顔を入れて記念写真を撮れるやつの、電気グルーヴ『J-POP』のジャケットバージョンが置いてありました。そこを通るたびに注目していたけど、実際に写真を撮ってる人を目撃できなかったのが残念……。
そんなこんなで適度に人が分散していたように思えて動きが楽だったのだが、やはり、人がメインフロアに一番集中したのが電気グルーヴのライブの時だった。ブロックの入口扉によっては、規制かかって入れませんでした。30分という短いライブだったのだけど、ピエール瀧が電光衣装を着て踊る“かっこいいジャンパー”、“FLASHBACK DISCO”“虹”など、全体を通して観客の盛り上がりは半端じゃなかった。ただ瀧が一度も歌わなかったけど……。しかし今後の電気は見逃せない。ZCARDには10月にリリースされるニューアルバムのイメージデザインが掲載され、アリーナ会場内では11月に８年ぶりのライブツアー！のチケット先行販売が行われ、こちらにも長蛇の列ができていた。
個人的には電気グルーヴから、ブレイクがきいたKEN ISHII、ベースの音が一段とぶ厚かったSINO、ディープな展開をみせてくれたTAKKYU ISHINOまでぶっ続けで踊っただけでへろへろになってしまい、ALTER EGO、MARCO BAILEY、SECRET CINEMAは控えめに踊るも、だんだん深い時間になるにつれ身体が小停止してしまった。が、ノンストップで流れるテクノサウンドにどっぷり漬かれた至福の一晩だった。
でも、なんといっても一番驚いたのは、トリである05:10スタートのRICARDO VILLALOBOSのときまで、ステージ前のブロック周辺には人が集まり、がんがん踊りまくっていたWIREのお客さんたち。すごい！体力ありすぎ。感動しました。（石井彩子）
