MONGOL800 @ LIQUIDROOM ebisu

MONGOL800 @ LIQUIDROOM ebisu - all pics by 橋本 塁all pics by 橋本 塁
2月に発表されたニューアルバム『GOOD MORNING OKINAWA』のレコ発とあって、この最新作を存分に堪能できたことはもちろん、初のベスト盤『800BEST –simple is the BEST!!-』のリリースも間もないタイミングであり、引いては今年は結成15周年イヤーということで初期ナンバーも惜しみなく披露と、要するに『GOOD MORNING OKINAWA TOUR 2013』3カ所目となるこの夜のLIQUIDROOM公演は、新旧織り交ぜたセットリストで多面的かつ総体的にモンパチを響かせてみせた、まるで7月5日に行われる集大成的日本武道館公演の前哨戦といえるような2時間だった。

MONGOL800 @ LIQUIDROOM ebisu
まだツアーも序盤なので演奏曲などの記載は最小限に留めたいと思いますが、はっきりと書き記しておきたいのは、心底楽しかった!ということ。いくつかハイライトをあげると、『GOOD MORNING OKINAWA』モードで畳み掛けた冒頭の加速度的ヒートアップが圧巻。リリースからまだ1カ月足らずながら、場内は盛大なシンガロングとモッシュに沸き立ち、モンパチへの待望感をまざまざと見せつける。

MONGOL800 @ LIQUIDROOM ebisu
ライブの構成としては、見事な“起承転結”を描くようなタイムラインだったが、中でも特筆すべきは“転”のフェーズ。それまでハッピーなヴァイブス全開で宴を繰り広げてきたバンドが、一転、「ラブソングもいいですけど、トゲトゲの歌をお届けしてもいいですか!?」(キヨサク)と、最新作収録の痛烈なアイロニーと闘志を込めた“Bougainbilly”をアグレッシヴにプレイ。フロア一面に共闘のコブシを突き上げ、さらに「めんそーれ、めんそーれ言ってるだけだったら、それは本当の沖縄ではないですよ。金網を超えたらカリフォルニアなんですよ。カリフォルニアの住所で、物が届くんですよ! モンパチが民謡を歌ったら、民謡もPUNKになるわけ。たまには怒るよ!」(キヨサク)と、沖縄民謡のカバー“安里屋ユンタク”をバーストするような勢いとヘヴィネスで掻き鳴らし、場内をマキシマムな熱狂で包んだのだった。自分たちの背負った歴史や命題から目をそらさず、カジュアルかつシリアスに問題提起も行なってきたモンパチだが、より直裁的となった物言いとエモーショナルな演奏に、3人の成熟と覚悟を感じずにはいられなかった。終盤の“タユタウタ”、“forget me not -勿忘草-”など、音楽的な深化も頼もしい限り。

MONGOL800 @ LIQUIDROOM ebisu
もちろん、MCでは素朴なキャラクター全開で場内を沸かせる3人。この15年を振り返って、「おかげさまで15周年を迎えることができました! アッという間ですよ。高校3年の時に結成しましたんで、18才だよ、俺ら。相変わらずでしょ?」とキヨサク。「15年という月日は、俺とサトシ(の体型)を見ればわかるだろ?」との言葉には誰もが深く頷き(笑)、「まだまだハッピーって言っていきますんで!」との宣言には盛大に拍手喝采! 10月に恒例の主催フェス“What a Wonderful World!!”を開催することも公表され(「マジで今年はヤバイことになりますから」とキヨサク)、フロアとステージは、高低の差こそあれ、終始フレンドリーなムードで結ばれていた。

この後も3人は全国のライブハウス、そしてホールを巡り、「モンパチの15年の歩みを武道館のステージで披露できたら」(キヨサク)と意気込む日本武道館へとその道程は続いていく。曲順などはこれからのツアーでさらに練られていくことになるだろう。実践のなかでバンドが如何にアップグレードされていくか、楽しみと興味は尽きない。(奥村明裕)
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

フォローする
音楽WEBメディア rockin’on.com
邦楽誌 ROCKIN’ON JAPAN
洋楽誌 rockin’on