エリオット・スミスのキャリアを追った初のドキュメンタリー『Heaven Adores You』をめぐる詳細がさらに明らかになっている。
ニコラス・ロッシ監督によるこの作品は「エリオット・スミスの生き様と音楽を親密にかつ深く問う」内容となっていて、これまで未発表となってきた音源が20曲も明らかになるという。エリオットの作品が長編作品で使われるのも初めてのことで、使われた楽曲の半分以上が今回の作品のために発掘されたものだったという。
作品の製作に参加したエリオット・スミスの友人のケヴィン・モイヤーは次のようにNMEに語っている。
「ぼくはユニヴァーサルとキル・ロック・スターズの両レーベルの音源を確かめることができた幸運な人間の一人なんだよ。エリオットのマスター音源はこの二つのレーベルに分けられてるからね。中に入って、曲を聴いて、まだ聴かれたことのない音をみつけだしてファンが聴けるように外に出してみることができて、楽しかったよ」
ドキュメンタリーの内容はエリオットのキャリアの始まりから2003年の死まで辿るものになっていて、使われている音楽はこの時間の流れを反映するものになっているという。音源の種類についてモイヤーは次のように語っている。
「エリオットのどの時代からの音源も揃ってて、テキサスでまだガキだった頃のものまであるんだよ。エリオットの音楽の一番大きな特徴は聴き手との繋がり方なんだよね。どういうわけだか、エリオットの音楽を聴くと、自分の心と脳味噌に繋がるんだよね」
『Heaven Adores You』はこうした楽曲のほか、未発表の写真、エリオットの友人やコラボレーターらとのインタヴューから構成されている。インタヴューにはエリオットの妹のアシュリー、ジョアンナ・ボルム、ジョン・ブリオン、ニール・ガスト、ラリー・クレイン、ロブ・シュナップらが応えているという。映画は5月5日にサンフランシスコ国際映画祭でプレミエ公開が行われたが、その後の公開予定についてはまだ明らかになっていない。
『Heaven Adores You』の予告動画はこちらから。