キッスのポール・スタンレーが、アメリカのトーク番組『ザ・ホーム・アンド・ファミリー・ショー』に出演して自身の料理の腕前を披露したという。
これはポールが4月に出版した回想記『Face the Music: A Life Exposed』のプロモーションのための出演で、ポールは自身の家庭人としての一面を披露することになった。この日披露したのは鶏のローストの芽キャベツの炒め物添えだが、実はポールから見たメインは副菜の芽キャベツの方だった。というのも、芽キャベツを嫌がっていた自分の子供たちに食べさせたくて試行錯誤しながら出来上がったのがこの芽キャベツ・ソテーのレシピだったからだとか。
なお、ザ・ニューヨーク・タイムス紙調べでは、『Face the Music: A Life Exposed』は刊行時ノンフィクション単行本のジャンルで売上2位、単行本と電子書籍の合同ランキングでは3位に輝いたという。元メンバーのエース・フレーリーやピーター・クリスに対しては手厳しい言動で知られているポールだが、本の中では現メンバーのジーン・シモンズと折り合いをつけるのにいかに苦労したかというエピソードも相当に語っているという。番組のトークでは「じきにすべてが落ち着くべきところに落ち着いて、いろいろ見えてくることがあるんだよね。うまくいけばね。要は、この人からは絶対にありえないということを期待さえしなければ、失望したりすることもまたないということなんだよ」と、ある種の極意を語っている。
また、バンドをやっていて一番しんどかった時期はジーンが80年代以降、バンドよりも役者としてのキャリアを追求したがっていた頃だったとポールは次のように振り返っている。
「船を乗り捨てる時っていうのは、誰かがその間、水を汲み出してくれているとわかっていた方が楽にできることなんだよね。あれ(ジーンが役者業に専念し出したこと)はもう腹が立つとか傷ついたなんていうもんじゃなかったよ。ほんとにありえない話だったし、おまけにジーンは(その時期まるでキッスへの貢献はしなかったのに)均等の報酬を要求したんだからね。傷に塩を擦り込まれるような気分だったよ。仕事をしないでただお金をもらえる人なんて、この世にいる? だから、それはだめだっていう話になったんだよ」
ポールの料理はこちらから。