アルバート・ハモンド・ジュニア、F・リップスのウェイン・コインらがパリ週刊誌編集部銃撃事件についてコメント

アルバート・ハモンド・ジュニア、F・リップスのウェイン・コインらがパリ週刊誌編集部銃撃事件についてコメント

1月7日にパリの週刊風刺誌「シャルリ・エブド」の編集部が過激派に襲撃され、銃乱射の後に12人が命を落とした事件で、多くのアーティストらが事件が表現の自由を脅かしかねないと憂慮する表明を行っている。事件はその後2つの立てこもり事件へと発展したが、日本時間の10日未明にフランス警察は立てこもり現場を2つとも制圧している。

特に今回の事件を受けて表現の自由が損なわれるかもしれないと危惧していた人たちは「Je suis Charlie(わたしはシャルリ)」というスローガンを掲げて、暴力に屈しないことを表明している。

アーティストらのさまざまなコメントは以下の通り。

デス・キャブ・フォー・キューティー「Je suis Charlie」


アルバート・ハモンド・ジュニア(ザ・ストロークス)「どのメディアもシャルリ・エブド誌の風刺マンガをすべて掲載していくべきだよ。さもないとぼくたちもみんなニューヨーカー誌の風刺マンガ(『文化的・民族的・政治的公平さを期すために』と白紙の作品となっていた)になっちゃうよ」


サルマン・ラシュディ(自著『悪魔の詩』によりイランのホメイニ師より1989年に死刑宣告を受ける。91年に同書の日本語訳者の五十嵐一筑波大学教授が筑波大学で何者かに殺害された)「中世的な不条理の一つの形である宗教は現代の武器と組み合わさることによってわたしたちの自由を真に脅かすものとなる。この宗教的な全体主義は、イスラム教徒の心をおぞましく押し黙らせているのであり、その悲劇的な結果を今日パリでわたしたちは目の当たりにすることになった。わたしは、そして誰もが、自由の力の源泉となり圧政と不実と愚かさへの対抗力と常になってきた、風刺という芸術を擁護しなければならない。『宗教の尊重』とはもはや『宗教への恐怖』を意味する符牒となっている。宗教はほかのどのような理想や主義とも同じで、批判や風刺、そしてわたしたちからの勇気ある不敬の対象となり、それにさらされなければならないのだ」

ニーコ・ケース「今日という日は地球にとって試練となったけど、わたしはみんなのことをとてつもなく愛しています。みんなで善意の偉業を達成してみようよ、どんなにささやかでも善意は成長していくものだから」

シルヴァーサン・ピックアップ「今夜はパリに愛を。Je suis Charlie」


ザ・ナショナル「今夜はパリのみんなに心を捧げます」

ライアン・アダムス「Je suis Charlie」


ティーガン・アンド・サラ「パリで今日起きたことに動揺し悲しみに暮れています。被害者とその家族にわたしたちの心を捧げます」

ウェイン・コイン(フレーミング・リップス)「(銃撃で命を落としたシャルリ・エブド誌代表の風刺漫画家シャーブとマホメットらしき人物がディープ・キスをしているイラストが表紙となったシャルリ・エブドの表紙画像)」

A photo posted by Wayne Coyne (@waynecoyne5) on



ソコ「ただただ打ちひしがれています。この事件はわたしの自宅から町内一つ離れたところで起きました。わたしたちが生きているのはおぞましい現実なのです。唯一安心できることは、連帯感や平和への意識が全体的に溢れていることで憎しみに対抗する前向きな絆のようなものが感じられることです。みんな衝撃を受けていますし悲しんでいます。わたしは意味のわからないパニック症候群に襲われているし、これを書きながら今も泣き続けています」

ペドロ・ウィンター(エド・バンガー・レコードの創業者)「この記事は次のものに捧げたいと思います。それはフランスで最もよく見られている子供向けテレビ番組『レクレ A2』のエンディング・クレジットのアニメです。昨日他界した伝説の風刺漫画家カビュ(シャルリ・エブド誌のスタッフの一人で、このアニメのイラストを担当)はこの番組の最も重要な人物でした。ぼくはカビュとカビュのイラストで育ったようなものです。このエンディングをカビュが担当していて、最後にテレビ画面の中に『c’est fini(おしまい)』って出てきて、はっきりとは憶えてないけど、このエンディングの音楽そのものがジャン・ミッシェル・ジャール(シンセなどを多用するフランスの現代作曲家)がやったような感じなんだ! ぼくから表明したいのは以上です。動画を共有してください


ジャスティン・ティンバーレイク「愛する者を失ったご家族のみなさんを思って、そしてこれほどの愚行をやってのけてしまう無神経な人たちのためにも祈りを捧げよう」

コナン・オブライエン(アメリカのトーク番組『コナン』の司会を務めるアメリカのコメディアン)「みなさんもうご存知だと思いますが、今日フランスでとんでもない悲劇的な事件が起こって12名もの人たちが命を落としたということで、それはある風刺雑誌に掲載されたネタにある種のグループが腹を立てたからなんですね。もちろん、ここにいるみなさんは世界中から報道される悲報にはもう慣れていることだと思いますけど、このニュースは日常的に政治や社会、あるいは宗教的な人物をネタにしているような人間にはこたえるものなんです。この国ではタブーとか公然の秘密を小馬鹿にしてみせる権利が誰にもあると当たり前なことになっていますけど、今日のパリでの悲劇があらためて理不尽にもわからせてくれるのは、この権利を阻止するためには不可解にも命まで投げ出す人間もまたいるということなんです。だから、今日、これから言わせてもらうことはとても重要なことで、つまり、このコメディ・ショーで働いてくれている全スタッフにとって、ちなみにこの番組は実は本当はコメディ・ショーなんですけど(笑)、とにかく、この言いたいのは事件の被害者のみなさん、フランスのみなさん、あるいは世界中の誰でもいいんですけど、今この瞬間、ふざけたことを言おうと思ってちょっと思いとどまってしまった人たちについて、ぼくたち全員は本当に心を痛めているということなんです。本来ならそうあるべきことじゃないんです。というわけで、これからもコメディ・ショーをやり続けたいと思います。ショーはやるよ、いいショーをやらせてもらうから。素晴らしいショーをやらせてもらうから」
公式SNSアカウントをフォローする

最新ブログ

フォローする