メタリカのカーク・ハメット、録りためたギター・リフの音源データ250件が行方不明に

メタリカのカーク・ハメット、録りためたギター・リフの音源データ250件が行方不明に

新作制作に取りかかっていると伝えられているメタリカだが、カーク・ハメットは作曲用のリフを録りためていたアイフォーンを失くしてしまい、ショックを受けていると明らかにしている。

ヘイトブリードのジェイミー・ジャスタのポッドキャストに出演したカークは次のようにアイフォーンを紛失してしまったことを嘆いている。

「俺はリフをアイフォーンに録りためてるんだけど、半年くらい前に本当に残念なことがあってね。音楽のアイディアが250件保存してあったそのアイフォーンをなくしちゃったんだよ。もう打ちのめされちゃったから。バックアップもされてなかったし。失くしたってわかってからは、2、3日もうなんにも考えられない状態だった。自宅に帰って奥さんと顔を合わせたら『どうしたの? 親戚からよくない報せでもあったの?』って心配されちゃってね。それで事情を話したらわかってくれて」

「あの電話を失くしちゃったんだ。ほんとに文字通り失くなっちゃったんだよ。どうしてもみつからないし。今も探してるんだよ。どっかに置いたままにしたんだろうから……まだ出て来るかもしれないし。そう願ってるんだけど。保存したリフを思い出せないかと思っても、8個くらいしか思い出せないんだよね。だから、もう結局、なくなっちゃうだけのものでしかなかったんだって諦めることにして、もう忘れることにしたんだ」

ちなみにそうしたリフをアイディアをどうやって新作制作の作業に反映させるのかという問いにカークは次のようにセッションの流れについて語っている。

「みんなと一緒に会って、そういうアイディアをジャム・セッションで出し合うんだよ。すると一つのリフからまた別なリフへと繋がって行って、突然、アレンジの枠組みみたいなものが出来上がってきて、そのジャム・セッションを繰り返して踏みならしていって話し合いもするんだよ。どんな音が聴きたいのかとか、どこを目指したいのかってことをね。つまり、そうした素材には可能性はいくらでもあるんだよ。だから、俺たちにとってはある音楽作品については『なにができないか』ということを考えるんだよ。できることはいくらでもあるはずだからね。俺たちがやりたいのは、その音楽に対する正しいこと、つまり正しいアプローチや正しいアレンジなんだよ。リフだろうと、コード進行だろうと、メロディだろうとね」

また、現在取りかかっている新作の手応えについては次のように語っている。

「とりあえず言えるのは出来上がってきてる曲は超リフで、超ヘヴィーなものになってるってことなんだよ。俺たちの場合、リフやテクニックで自分たちを表現する語彙を獲得してるわけだけど、今回の作品はそうした意味では雄弁だとだけは言えるかな。たとえば、『デス・マグネティック』とかなり似ているけど、部分的に違っているとも言えるんだ。それとジェイムス(・ヘットフィールド)は最近、ほんとにすごくいいメロディとよく取り組んでいて、ヴォーカルも何層にも重ねてきてるんだよね。去年リリースした"ローズ・オブ・サマー"はそのいい例なんだよ。その始まりとしてね。そうやってジャム・セッションでいろいろ今は出し合ってるところなんだよ。ただ、まあ、今取りかかっている作品をこれまでの作品と比較するとしたら、『デス・マグネティック』か、それと何曲かは俺にはどこか『メタル・ジャスティス』を思い出させるんだよね。アルバム全体は全然『メタル・ジャスティス』とは違った音なんだけど」

なお、プロデューサーなどはまだ明かせないとカークは語っているが、現在の作業にエンジニアで『デス・マグネティック』にも参加したグレッグ・フィデルマンが参加していることは明らかにしている。
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