FACT、初にして最後のワンマンツアー! 涙を堪えた絶唱が轟いた東京公演を振り返る

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現在、初となるワンマンツアー「FACT "KTHEAT" JAPAN TOUR 2015」を敢行中のFACT。2015年10月10日、その東京公演が東京ドームシティーホールにて行われた。RO69では、この模様をライヴ写真とレポートでお届けする。

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年内での解散を見据え、追加公演である9月2日の恵比寿リキッドルームからスタートした、「FACT “KTHEAT” JAPAN TOUR 2015」。これまでのFACTは、シンパシーを寄せる国内外のバンドと帯同し、ステージを分かち合うことにこだわってきた。結成から16年のキャリアにおいて、最初で最後のワンマンツアー。FACTの姿をしっかりと目に焼き付ける機会である。今後も公演が続くためセットリストの記載は控えるけれども、楽曲表記を含む以下本文の閲覧にはご注意を。

ステージを覆う紗幕をプロジェクターにして、今回のツアー全公演ソールドアウトが報告される。そして「WARNING…」と一瞬映し出された英文の注意事項がかき消されると、「ケガするな」「楽しめ」「16年間ありがとう」と率直なメッセージに切り替わって大歓声を巻き起こした。FACTの歴代バンドロゴが次々に映し出され、不穏なサウンドスケープの中でメンバーのシルエットが紗幕に浮かび上がる。Takahiro(G)とKazuki(G)、Adam(G)のドラマティックなギターフレーズが、そしてTomohiro(B)のベースが折り重なってゆくという、サウンドとヴィジュアルの相乗効果が素晴らしいオープニングだ。

直後に、“worm”でEiji(Dr)の猛烈にファストなビートが転がり出し、幕が落ちる。競い合うようなコーラスワークが、またAdamの突き抜けるようなシャウティングヴォーカルが、肌を震わせるハードコアの轟音と共に浴びせかけられていった。序盤は最新アルバム『KTHEAT』のナンバーが並び、渦巻くフロアを前にHiro(Vo)は「サイコーですホントありがとう! 脇でさ、野球のクライマックスシリーズやってんじゃん? ここがお前らのクライマックスシリーズじゃねえのか!?」と煽り立て、ここで“los angels”の眩い音響の中で熱いシンガロングを巻き起こしてしまった。前のめりな“this is the end”や“the shadow of envy”が、しっかりと歌声として分かち合われている一体感も見事だ。

Eijiによる「ハッピーハロウィーン♪」の声に、Adamが「早えよ。日付も分かってねえじゃねえか!」とツッコむと、Hiroは初のワンマンツアーで、2時間もの長いステージを繰り広げていることに触れながら、「ライヴは本当に楽しくて、毎日最高の思い出が出来てます。それもすべて、お前らのおかげです」と語る。獰猛な音像も怒号のような歌声も響いているのに、なぜかそれは歓喜の色に染まっているのだ。『KTHEAT』収録の“loop”はここまでで最速の凄まじいパフォーマンスになり、フロアから「アダムー!」と声が上がると、「そういう気分じゃねえよ。せっかく、セクシーな曲やろうとしてんのに」と応えて向かうのは“<3 attack”だ。練り上げられた歌メロを、じっくりと聴かせる時間も素晴らしい。

Eijiは、「変わらない日常が過ぎていくわけですよ。解散が決まってても。だから、一回一回のライヴを、楽しんでくださいよ」と告げて喝采を浴びる。また、今ツアーで設けられているという〈長男ズ・コーナー〉では、TakahiroとTomohiroがジャンケンで順番を決めてMCに向かった。FACT以前のバンドの、東京初ライヴを振り返るTakahiroは「お客さんがみんな体育座りしてて(笑)。東京の洗礼を受けて。それから20年経って、こんなにたくさんの人の前でライヴが出来て嬉しいです」と語る。一方、Tomohiroは「友達も家族も、俺に限って言えば、甥っ子も姪っ子も来てるわけ。こうだぞ、っていうのを、みんなに見せて欲しいわけ!」と煽り文句を飛ばし、ここでアンセム“slip of the lip”が投下されるという、最高の流れを生み出していた。

“the way down”でHiroは、ゼロ距離で触れ合うオーディエンスにマイクを向け、高らかなコーラスを誘う。そして“disclosure”には、スペシャルゲストとしてCrystal LakeのRyo 、NOISEMAKERのAGという2人のヴォーカリストが参加。FACTの驚異的な音像を掻い潜って見せたのはさすがだし、あのビデオシリーズが面白かった“disclosure”は、またもや驚きをもたらしてくれた。「バンドやってて、本当に良かった。みんなの笑ってる顔を見てると、なんだろ、喉にグッと来ちゃうんだよな、泣きたくないんだけど」。Hiroはそう告げながら、陽が落ちてまた昇るように、再会の願いを込めた“Sunset”を歌う。「こんなに寂しくて、こんなに楽しい時間は、もしかしたら初めてかも知れません!」と叫ぶように声を上げ、オーディエンスが一斉に腕を振る光景の中、抱えた鉄琴で旋律を奏でるのだった。

アンコールでは、メジャーデビュー時期までのナンバーを中心に畳み掛け、最後にオーディエンスと一緒に記念撮影を行う。バックドロップには、「1999-2015 R.I.P.」の文字が記されていた。今回のツアーと、「ROCK-O-RAMA 2015」(企画フェスでグランドフィナーレを飾るところが彼ららしい)で、FACTは眠りにつくのだろう。感慨深い一幕もあったけれど、その音が鳴っている間だけは、すべての感傷を瞬く間に煮えたぎらせてしまう。FACTは、そういうツアーを繰り広げている。今後の各地公演、思うさま身を浸して欲しい。(小池宏和)

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