The Birthday、ツアーファイナルレポ!チバの愛の叫びに満員のZepp陶酔!

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2016年3月10日、The Birthdayによる全国ツアー「BLOOD AND LOVE CIRCUS TOUR 2015-2016」の最終公演が、Zepp DiverCityにて行われた。RO69では、この模様をライヴ写真とレポートでお届けする。

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アルバム『BLOOD AND LOVE CIRCUS』を引っ提げての全国ツアーも今夜でラスト。そんな気分もあって、フロアは開演前から熱気に満ち溢れていた。今回のツアーのセットリストはこのアルバム曲を中心に構成されているのはもちろんだが、それ以外の曲は各公演ごとに少しずつ違ったセレクトになっているようで、この日も、昨夜の東京公演1日目とはかなり違った内容。ツアーファイナルにふさわしい素晴らしいライヴを見せつけてくれた。

オープニングはもちろん”FULLBODYのBLOOD”。強烈なうねりを携えたビートでのっけから会場を揺らす。昨年、日本武道館のライヴで初めて聴いたときも衝撃的だったが、長いツアーを経て深く深く熟成したのだと思う。この曲は、バンドにさらに強靭なしなやかさをもたらしていた。この1曲を聞いただけで、この日のライヴが素晴らしいものになると確信する。チバユウスケ(Vo・G)の声がいつにも増して力強い。フジイケンジ(G)のドライヴ感抜群のギターもさらなる熱を生んでいく(今回のライヴでは、客席から「フジケン!」と叫ぶ声が非常に多かったことも印象的)。クハラカズユキ(Dr)のドラムが、またさらに研ぎすまされていて、この曲が完璧にバンドの血肉となって定着していることを窺わせた。

タイトな8ビートが叩き出され、フジイの軽快なアメリカンロックを思わせるギターリフが鳴ると一際大きな歓声が上がり”いとしのヤンキーガール”が披露される。この痛快なロックンロールの軸を支えるヒライハルキ(B)のベースがまた素晴らしい。The Birthday特有のグルーヴを生み出す、非常に存在感のあるベースプレイだ。続いて〝I KNOW〟へと突入すると、チバ自身がそのリズムの心地好さに身を任せるように体を揺らしていたのが印象的。

ほとんどMCなしで曲が進んでいく中、曲の合間に突然話し始めたのはクハラ。「……ガンダムがいるんでしょ? 近くに。俺は(ガンダムは)通ってないから、まったく興味はないけど」と語ると、チバがそれに応えて「俺、さっき見てきたよ。でも、知り合いにいそうだな、あんな感じのヤツ」と言って会場の笑いを誘う。そんなリラックスムードを醸し出してからの”LOVE SHOT”。チバのブルースハープにフジイのフリーキーなギターが絡み合い、最高にスリリング。その高揚は”Shan Shan”へと続き、チバがステージからフロア最前列へ足を踏み出し身を預けようとすると、観客のたくさんの手がチバに向けられる。

ライヴ終盤、圧巻だったのは”MOTHER”。チバの歌い出しに、オーディエンスがすぐさまレスポンスを返す。そしてチバが高速でかき鳴らすギターに触発されるかのようにフジイのワウの効いたギターが炸裂する。チバの顔に笑みがもれる。”FULLBODYのBLOOD”と同様に、The Birthdayが表現するロックンロールの世界が、こちらの想像を遥かに超えた高みへと到達しつつあることを感じさせる演奏だった。本編ラストにはアルバムのラスト曲でもある”声”。《声 聞こえるか 声 声 届け》という歌詞に応えるようにフロア中から上げられる腕、腕、腕。チバはひとりひとりの胸に言葉を刻み付けるように歌い上げ、「サンキュー、ありがとう」とステージを去っていった。

アンコールの声に応えて登場したチバの髪はきれいになでつけられたオールバックで、開口一番「しかし毎日ビールがうまいな」とつぶやく。「別にわざわざ言わなくてもいいじゃん」とクハラにツッコまれながらも、客席から「サイコー! 幸せ!」という声がかかると、チバは「よかったねえ」なんて笑顔で返していた。そして「最後だから、1曲カヴァーを」と言って鳴らされたヘヴィなギターイントロは、なんとダムドの”LOVE SONG”! 昨日のアンコールでは同じくダムドの”NEW ROSE”をプレイしたという話を人づてに聞いていたが、この曲の激しく胸が騒ぐ感じも、今のThe Birthdayにぴったりだ。なるほど、チバのオールバックは、デイヴ・ヴァニアンのイメージだったのか。そして、ステージ前方に出て、マイク無しの生声で《とんでもない歌が》と、〝くそったれの世界″を歌い出すと、客席はもちろん大合唱。《お前のそのくそったれの世界/俺はどうしようもなく愛おしい》という歌詞とエンディングにチバが叫ぶ「I LOVE YOU!」。この言葉がどれほど温かいか、誰しもが噛み締めながら体を揺らしていたはずだ。《I LOVE YOUは最強》、本当に。

客電がついても鳴り止まない拍手。ダブルアンコールには、まずはクハラがひとりで登場し、「最後にもう一発」と、思い切りダンサブルなビートを叩き始める。それに合わせて他のメンバーも登場し、始まったのは”ローリン”。客席の熱はとっくに沸点を超えている。《ROLLIN’ BABY IT’S ALRIGHT》のシンガロングに名残惜しさが全力で滲み出る。最後に「Everything’s gonna be alright!」と叫んだチバ。そして「ありがとう、またね〜」とぶっきらぼうに言葉を残してステージを去っていく姿を見送った後は、会場にはデヴィッド・ボウイの〝Five years″が流れた。ライヴの強烈な余韻が、これを書き終えた今も消えない。(杉浦美恵)

●セットリスト

01. FULLBODYのBLOOD
02. Buddy
03. ROCK YOUR ANIMAL
04. TWENTY FOUR
05. SOMBREROSE
06. いとしのヤンキーガール
07. I KNOW
08. LUST
09. GILDA
10. DOOR
11. LOVE SHOT
12. Shan Shan
13. SAKURA
14. なぜか今日は
15. 情熱のブルーズ
16. MOTHER
17. BILLY BLACK
18. BABY YOU CAN
19. 声
(encore 1)
20. LOVE SONG (The Damned カヴァー)
21. くそったれの世界
(encore 2)
22. ローリン

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