オーランド銃乱射テロへの怒りをオバマ大統領、トム・モレロやアリアナ・グランデらが表明

オーランド銃乱射テロへの怒りをオバマ大統領、トム・モレロやアリアナ・グランデらが表明

6月12日未明にフロリダ州オーランドのゲイクラブで起きた銃乱射テロ事件について、オバマ大統領は犠牲者となった50名以上の音楽ファンを哀悼したが、さまざまなミュージシャンも犠牲者を悼み、事件を嘆くツイートをしている。

事件はこれまで犠牲者51人、負傷者53人となっていてアメリカで起きた事件としては史上最悪の銃乱射事件となったが、オバマ大統領は次のように犠牲者について悼んでいる。

「今日はレスビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーにあたる友人たちや アメリカ国民にとっては特に辛い日となってしまいました。犯人はみんなが友達を探したり、踊ったり、歌ったり、生きることを享受するナイトクラブを標的に選びました」

「今回の犠牲者のみなさんが襲撃されたこの場所はただのナイトクラブ以上のところであって、ここで(LGBTの)みなさんは連帯感を強め、お互いに励まし合い、みんなで集っては問題意識を高め、自分の意見をつまびらかにしてみては自分たちの公民権の実現を訴えていくような場所でもあったのです」

「ですから、今回の事件は人種、民族性、信仰、性的指向などどは無関係に、どんなアメリカ人への襲撃もぼくたちアメリカ人全員への襲撃に等しいということをはっきりと気づかせるもので、さらにアメリカという国を成り立たせている、人はみな平等であって尊いという基本的な価値観への攻撃であることも気づかせるものなのです。どのような憎しみからの行為やテロ行為もぼくたちをアメリカ人たらしめている価値観を変えることなど決してありえないのです」

ただ、大統領は事件の詳細には触れず、事件については「これがテロ行為であることと、憎悪からの行為であったといえるだけのことはわかっています。アメリカ人としてぼくたちは全員が嘆きと怒りを感じていますし、国民を守ることを決意しています」と語っている。

事件は6月12日の午前2時2分、オーランドにあるクラブ「パルス」に犯人のオマール・マティーンが店に侵入しAR-15自動小銃を乱射を始めたことで勃発。これにクラブの警備にあたっていた非番の警官が応じて発砲し、さらに緊急で駆けつけた警官らも応戦したが、マティーンは人質を取って店内に立て籠もることになった。急遽現場の人員を増援させた警察はSWAT隊も現場に投入し、警官11人との銃撃戦の末にマティーンは銃撃され、5時53分に死亡が確認された。マティーンは事件勃発直後の2時22分に911番(警察への通報番号。日本の110番に相当)に電話をかけるとISへの忠誠を口にしたというが、現在警察ではISとの関連を示す直接的な証拠はまだみつかっていないとしている。

プロフェッツ・オブ・レイジのトム・モレロは今回使用されたAR-15自動小銃が昨年カリフォルニア州サンベルナディーノや4年前のコネチカット州サンディフックで起きた銃乱射事件でも使われた拳銃と同じだというツイートをリツイートし、「ぼくは憲法修正第2条を支持している(アメリカ国民に武器を所有する権利を認める条項)。でも、今の状態がだめだと感じて思っているのはぼくだけじゃないよね?」と問いかけている。さらにさまざまなアーティストがツイッターで事件について表明している。

ティーガン・アンド・サラ「同性愛コミュニティーの友人たちとそのご遺族を思って打ちひしがれています。今日という日にわたしたちの心、怒り、涙はあなたたちのためにあります」

ローラ・ジェイン・グレイス(アゲインスト・ミー)「オーランドの銃乱射事件を目が覚めて知って涙に暮れています。子供たちがこの世界で生きることを思うと恐怖を感じます」

デヴォンテ・ハインズ(ブラッド・オレンジ)「もう安全な場所はないということ。この事実に打ちのめされてしまう」

アリアナ・グランデ「こんなにたくさん。暴力。心が痛みます。わたしに届けられるだけ、できるだけたくさんの人たち誰であっても全員に光と愛を届けたい。どうしてどうしてどうしてどうしてこんなに憎しみを持てるものなの????? わたしの心もすっかり壊れてしまった。オーランドの犠牲者のご遺族のみなさんのためにお祈りします。とても悲しいです」

トラヴィス・バーカー(ブリンク182)「オーランドのためにお祈りしてる」

ベスト・コースト「どういうこと? この国の現状が本当に悲しい」

リーフ(Le1f)「この大量銃撃事件の犠牲者とその愛する人たちに愛をお送りします。ぼくたちには本当に嫌な気持ちにさせられることだけどぼくたちの誇りは失われません。これからも怯えて生きるようなことはしません」

クエストラヴ「飛行機が今着陸した。携帯の電源を入れる。こんな見出しの心の準備なんかできてないから。銃規制についてせめて話し合ってみるだけでも、どれだけの努力が必要だというんだろう?」

ヘイリー(・ウィリアムズ。パラモア)「2016年。なんで?」

ソランジュ・ノウルズ「誇りとアイデンティティーと愛と生命を祝福する時間が憎悪とあまりにも悲惨な悲劇となって終わった。この世で現実に起きてることなんだよ。心からお送りします……打ちのめされてしまう」
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