パール・ジャム、バンドの歴代ドラマーとロックの殿堂入り式典で会おうと呼びかける

パール・ジャム、バンドの歴代ドラマーとロックの殿堂入り式典で会おうと呼びかける

4月7日にニューヨークで開催されるロックンロール名誉の殿堂入り式典で殿堂入りが決定しているパール・ジャムだが、バンドは式典出席の際、歴代ドラマー5名全員と同席するつもりだと明らかにしている。

ロックンロール名誉の殿堂では、特にキャリアの長いバンドの場合、殿堂入りする際のメンバーの顔触れがある時期に特定されることが多く、今回パール・ジャムについては現行メンバーのエディ・ヴェダー、ストーン・ゴッサード、マイク・マクレディ、ジェフ・アメン、マット・キャメロンのほか、ファースト・アルバム『テン』に参加したドラムのデイヴ・クルーセンの殿堂入りが認められている。

しかし、バンドには度重なるドラマーの遍歴があって、デイヴ・クルーセンの脱退後、ツアーに一時的にマット・チェンバレンが参加。しかし、自身のバンドが解散したばかりでツアーに明け暮れるのをためらったマットは後任にデイヴ・アブラジーズを勧めて脱退。アブラジーズは『Vs.』と『ヴァイタロジー』の制作終盤まで参加し、その後バンドの運営をめぐって不和となり94年に解雇され、後任として元レッド・ホット・チリ・ペッパーズのジャック・アイアンズが参加。ジャックは『ヴァイタロジー』『ノー・コード』『イールド』の制作を経て、ツアーの運営方針をめぐってバンドと折り合いがつかなくなり98年に脱退。その後、元サウンドガーデンのマット・キャメロンがその後任として加入し現在に至っている。

今回の殿堂入りについてはデイヴ・クルーセンが驚きを表明した一方で、デイヴ・アブラジーズは自身のフェイスブックで初期の代表作に参加している自分が無視されるのはおかしいと表明していて、「パール・ジャムのメンバーにはどうするべきかわかってるはずだと思うよ。俺の貢献を無視するなんて正当化できないはずだよ。俺のことが好きか嫌いかは別としてね」と暗に自身の殿堂入りも働きかけるように訴えていた。

これに対してバンドは手書きのメッセージの画像をツイッターで公表し、かつてのドラマーのみんなと会場で再会するのを楽しみにしているとしていて、式典への招待を持ちかけている。

メッセージは「パール・ジャムからのお知らせ」と題されていて、次のように記されている。

「名誉の殿堂入り式典の日取りが近づくにつれて、これがどういう意味を持つことなのかようやく俺たちにもわかってきたような気がするよ。賞とか表彰の類はどう考えても主観的なものだし、ちゃんと称えられるべき仲間はまだまだたくさんほかにもいるわけだけど、こうやって功績を評価されたこと、そしてバンドに関わってきたみんなとまた再会できる機会を与えられたことについては、確かにありがたいことだと思う。特にマット・キャメロン以前の時代に、しっかりとバンドに足跡を残していったドラマーのみんなについてはそう思うよ。

デイヴ・クルーセン、マット・チェンバレン、デイヴ・アブラジーズ、ジャック・アイアンズはそれぞれにみんな素晴らしいドラマーで、初期のレコーディングとライヴに全身全霊を注いでくれたんだ。今回殿堂入りする人たちと一緒に彼ら全員と会場で会えることを楽しみにしているよ」

さらにバンドは今回の殿堂入りの候補に挙がっていたバッド・ブレインズのヴォーカルのH・Rやジェーンズ・アディクションのペリー・ファレルについて触れてこうメッセージを締め括っている。

「H・Rとペリー・ファレルも会場に来ることになればよかったんだけど。なんにせよ、今回こういう形で表彰されたことについてありがたいと思うし、感謝しているよ」

なお、今年はパール・ジャムのほかに、エレクトリック・ライト・オーケストラ、ジョーン・バエズ、ジャーニー、トゥパック、イエスの殿堂入りが決定していて、音楽功労賞がナイル・ロジャーズに贈られることになっている。

パール・ジャムの自筆メッセージはこちらから。
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