PUNKSPRING 2017、最終回となる洋邦パンクロックの祭典を速報レポート

PUNKSPRING 2017、最終回となる洋邦パンクロックの祭典を速報レポート - PUNKSPRING オフィシャル・フェイスブックよりPUNKSPRING オフィシャル・フェイスブックより

2017年3月25日(土)に神戸ワールド記念ホールで、3月26日(日)に幕張メッセ9~11ホールで開催され、今年で最後となったPUNKSPRING 2017。

RO69では、オフスプリング、バッド・レリジョンらが出演した同フェスのオリジナル・レポート記事をお届けします。

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【PUNKSPRING 2017 @幕張メッセ 国際展示場9~11ホール】

2006年の初開催以来、数多くの洋邦パンク名場面を生み出し、春の爆音風物詩として熱い支持を集めてきたパンクロックフェス「PUNKSPRING」。東日本大震災の影響による2011年の中止を挟んで12年&11回にわたって行われてきた同フェスだが、今回タイトルに「PUNKSPRING 2017 FINAL」と掲げられている通り、今年の開催が最終回。これまでにも「PUNKSPRING」出演アーティストとしてクレジットされてきた洋邦強豪アーティストが、神戸ワールド記念ホール(3/25)&幕張メッセ(3/26)に多数集結、最高のパンク祝祭空間となった「FINAL」。以下、幕張会場の模様をダイジェストでレポートする。

幕張メッセの9・10ホールを丸々使ったメインステージと、11ホールに設けられた「RIOT STAGE」との2ステージ制で行われた「PUNKSPRING 2017 FINAL」幕張公演。朝から冷たい雨が降りしきるあいにくのコンディションだったが、世代を超えたキッズが朝からTシャツ姿で物販に列を作り、ヒカル(BOUNTY HUNTER)のオープニングDJや「RIOT STAGE」でのオープニングアクト:THE NUGGETSの段階から熱気十分。そして――。

メインステージは開演からいきなり最高潮! 難波章浩(Hi-STANDARD)率いるNAMBA69は、4月発売のミニアルバムからの新曲“LOOK UP IN THE SKY”、“HEROES”も披露、「PUNKSPRINGが最終回でも、パンクロックは死なねえって話だよね!」の宣誓とともに“PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT”で不屈のパンク精神を轟かせてみせた。「ラストPUNKSPRINGに来れて最高だよ!」というマイク・ヘレーラのコールとともに、冒頭の“My Life Story”から最後の“Punk Rawk Show”まで熱いシンガロングを呼び起こしていたMXPXは、ザ・ブルーハーツ“リンダ リンダ”のカバーや“Chick Magnet”でのスコット・マーフィー(MONOEYES/ALLiSTER)のベース参加まで盛り沢山のステージでピットを沸かせまくっていた。

ゼブラヘッドは開演早々“Save Your Breath”で「スワッテクダサイ!」からの一面ハイジャンプで歓喜に沸くフロアを、“Call Your Friends”から“Playmate Of The Year”まで鉄壁の選曲でアゲ倒す。そんな名曲連射の合間に「オッパイダイスキ」「チ●コビンビン」と自然に下ネタをぶっ込むゼブラお家芸も健在だ。そしてMONOEYES。ELLEGARDEN/the HIATUS/MONOEYESと3つのバンドでこのフェスに出演してきた細美武士は、“My Instant Song”のジャンプでフロアを揺らし、“Like We've Never Lost”の熱唱でメッセの空気を震わせ――とひときわエモーショナルなアクトを展開。「ずっとPUNKSPRINGを応援してくれて、ありがとうございました!」とラストに放った“明日公園で”が、キッズの高らかな熱唱と響き合っていった。

片や「RIOT STAGE」も朝から熱い! SURVIVE SAID THE PROPHET/SWANKY DANK/Northern19/SHANK/SHADOWS/COUNTRY YARDといった精鋭揃いの邦楽アクトに加え、台湾パンクの雄=Fire EX.(滅火器)の舞台に細美武士が登場したり、UK古豪・スナッフの熱演を難波章浩やファット・マイク(NOFX)が盛り上げたり、決定的瞬間が次々に飛び出す大盛況ぶりを見せていた。

メインステージにスカコア旋風を巻き起こしたのは、結成25周年を迎えたレス・ザン・ジェイク。“Sugar In Your Gas Tank”でピットに生まれたサークルを「速い曲やるよ。もっとでっかく回れ!」と“Last One Out Of Liberty City”で激しく煽り、“Look What Happened”ではスマホライトが一面にきらめく至福の光景が広がる。最新作『サウンド・ザ・アラーム』の“Bomb Drop”越しに「今」の迫力も証明する、心強いアクトだった。パンク日米対決的なラインナップとなった今年のメインステージで、邦楽アクトの最後を飾ったのはBRAHMAN。“時の鐘”、“賽の河原”、“See Off”……と怒濤の熱量とともにシリアスな楽曲を息つく間もなく撃ち放ち、ついには“警醒”でTOSHI-LOWがピットに飛び込み、観客の頭上を転がり回りながら熱唱。開催中止になった6年前に出演予定だったことを振り返り、「あの日、俺は決めたんだ。どうせ死ぬなら、パンクスで生きて行くんだ」とTOSHI-LOWはピット仁王立ちで語る。「たったひとりで闘ってやるよ死ぬまで!と思ったら……友達ができたよ。この歌一緒に歌って、細美武士!」の言葉とともに細美武士が登場、ピットの左右にふたりが立ち上がった状態で歌い上げたのは“PLACEBO”。PUNKSPRING史に深々と刻みたい、魂の響演だった。

終盤は、これまでPUNKSPRINGでヘッドライナーを務めてきたUS西海岸パンク三巨頭が立て続けに登場! まずはNOFX(今回の神戸&幕張ではエリックに代わりレス・ザン・ジェイクのロジャーがギターを務めた)。黒キャミソール姿で姿を現したファット・マイクのユーモアと“Murder The Government”、“Idiots Are Taking Over”といった批評性&反骨精神あふれるメッセージが、結成30年以上のタフな迫力に満ちたサウンドの中で渾然一体となって渦巻く、堂々のパンクロックアクト。亡き盟友=トニー・スライ(ノー・ユース・フォー・ア・ネイム)に捧げた“I'm So Sorry Tony”から、スリリングな加速感に満ちた“Kill All The White Man”に流れ込む、NOFXならではのエンディングも最高だった。

続いてトリ前には、2006年初回開催時のヘッドライナー=バッド・レリジョンがオンステージ。メロコア重鎮のパワフルなサウンドが“American Jesus”、“1000 More Fools”、“Supersonic”と加速するたびに、熱気に満ちた会場がさらに熱く沸き立っていく。「こんな素晴らしい10年を作ってくれて、PUNKSPRINGありがとう!」というグレッグ・グラフィンの言葉とともに鳴り渡った“Fuck You”が、PUNKSPRINGという場所への何よりの祝福のメッセージとして響いていた。1982年の1stアルバム『ハウ・クッド・ヘル・ビー・エニィ・ワース?』から叩きつけた最後の“Fuck Armageddon...This Is Hell”まで、質実剛健なタフネスを備えたアンサンブル越しに不動のアティテュードをアピールしてみせた、圧巻のアクトだった。

そして――夜8時を過ぎてもメインステージ満場のオーディエンスが見守る中、いよいよヘッドライナー=オフスプリングが登場。“You're Gonna Go Far, Kid”からヴォルテージMAXの幕張メッセを、“All I Want”のシンガロングへ導き、さらには“Come Out And Play (Keep 'Em Separated)”も序盤から惜しげもなく繰り出し……あたかもPUNKSPRINGというパンク理想郷への渾身のオマージュをその爆裂アクトで体現するかのような、問答無用のポップパンク攻勢に、キッズの狂騒感は刻一刻と高まっていく。“(Can't Get My) Head Around You”ででっかい歌声の輪を生み出していくデクスター・ホーランドのヴォーカル。パンクの鋭利さも躍動感も全部内包した、強靭なバンドアンサンブル。「お前たちはグレートだ!」とメッセを埋め尽くした観客を讃えるヌードルズのコールに続けて、ラストの2曲=“Pretty Fly (For A White Guy)”、“The Kids Aren't Alright”が、12年にわたるPUNKSPRINGの歴史を全力で祝福するように眩しく、高らかに響き渡っていった。(高橋智樹)
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