『アウトレイジ 最終章』ベネチア国際映画祭で大喝采のスタンディングオベーション

  • 『アウトレイジ 最終章』ベネチア国際映画祭で大喝采のスタンディングオベーション - ©Kazuko Wakayama

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10月7日(土)より全国公開の北野武監督18作目となる最新作『アウトレイジ 最終章』が、第74回ベネチア国際映画祭にて「クロージング作品」として上映された。

上映前に行われた公式記者会見には、北野武監督と森昌行プロデューサーが登壇。その後レッドカーペットでは、自らファンの元へ駆けより、写真撮影やサインに応じ、ベネチアのファンとの交流を楽しんだ。そして、本作の世界最速上映となったクロージング上映後には、2階席に座る監督へ向けてスタンディングオベーションが送られ、監督も立ち上がり笑顔で手を振って応え、大盛況でワールドプレミアは幕を閉じた。

また、上映後に行われた記者会見では、「やっぱり映画って初公開するっていうのはどこの映画祭でも緊張する」と、本作の初上映の感想を述べた監督。ベネチアでの上映について、「(監督の)ファンクラブがあって、顔見知りがいたり、そういう安心もあって、ありがたいけどプレッシャーにもなっている。自分の中では賞をもらったのがここベネチアでもあるし、この映画祭はちょっと違った意味はある」と語った。

また、前日には約60人の海外メディア記者を相手に受けたという取材を「かなりみんな好意的なのでほっとした」と振り返り、「映画祭に呼ばれるくらいの価値はあるんじゃないかなと自負している」とコメントした。


【公式記者会見内容】
質問(以下、Q表記):今回の役はちょっと時代遅れのヤクザと定義してますが、ヤクザを語る映画というのはどのように変わってきましたか?

北野武監督(以下、監督表記):世界的な傾向だけど、バイオレンスな映画は、世界情勢もあって、あまりよく評価されないんだけど、自分の描くつもりでいるヤクザ映画というのは実は、拳銃と一方的な暴力を除けば、現代社会の普通の企業の構造にかなり似ていて、私が演じた大友というヤクザも、古いタイプのサラリーマンであって、今の世の中では犠牲になる、というような話に言い換えることも出来る。エンターテインメントとしてのバイオレンス映画として考えると、古いヤクザの抗争を描くのは面白いなと思います。


Q:バイオレンスについて言及されましたが、今回の作品だけじゃなく、今までもバイオレンスを使ってきたと思いますが、監督にとってバイオレンスの語り方、描写はどう変わってきた?

監督:始めはかなりリアルな感じで、日本で言えば歌舞伎のような様式美のようなことをやりたくないと思っていたんですが、あまりにもリアルな感じを追及すると、かえってエンターテインメントとしては良くない。今考えると、中間というか、リアルさを持った演出であることを前提として、なるべく映像としては撮ろうと思っています。


Q:北野監督との仕事の関係について教えてください。

森昌行プロデューサー:北野監督は、プロデューサーや我々制作サイドの意見だけでなく、演出意図や台詞に関して、スタッフが感じる疑問、もしくは新しい提案といったものに非常に寛容な監督で、意見を拒否する監督ではありません。もちろん、受け入れるかどうかは別の話ですが、常に柔軟性を持っていて、取り入れてくれることもあります。良いものを創るという共通の理解を持っていて、やりやすい監督だと思っています。


Q:北野監督にとってベネチア映画際とは(ベネチア映画際との関係は)どんなものですか。

監督:自分にとっては、ダメな監督と言われて、体を壊したこともあり、日本のエンターテインメントではもう終わった人、というような記事を書かれたり噂もあって、一番自分のキャリアの中で落ち込んでいた時代ですが、その後ベネチア映画祭で、おかげさまで立派な賞をいただいたことで、一気にエンターテイナーとしての地位に戻ることができた。自分のキャリアの中ではベネチアは絶対に欠かせない自分の芸能生活の1つのエポック、事件で、いまだに感謝しているし、ベネチア映画祭は9回も出させていただいてますが、毎回思い出して、いつも感謝しています。ありがとうございました。


Q:今回の映画のエンディングは最初からこれしかないというものだったのですか。

監督:「アウトレイジ」は最初に1本作ったんですけど、かなり営業的な評価がよくて、では2をつくろう、となった。3があれば4がある、というように深作(欣二)監督の『仁義なき戦い』になりそうだったんで、『アウトレイジ ビヨンド』という2番目の映画の脚本を書いた時に、3番目で終わらせようと思って、同時に書いたところがあって、3本で終わろうという脚本を書いていったんです。

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