最新作『ラスト・フォー・ライフ』収録の“Get Free”が“Creep”に酷似しているとしてレディオヘッド側に「訴訟を起こされている」とツイートしていたラナ・デル・レイだが、レディオヘッド側がこの主張を否定する声明を発表した。
レディオヘッドの広報担当として、昨年の8月からラナ・デル・レイ側と論議を行っているという事実は認めます。また、“Creep”のヴァースが“Get Free”のヴァースで使用されていることは明らかであり、このことを“Creep”に携わったすべてのソング・ライターのためにも認めるようにと(ラナ・デル・レイ側に)要請してきました。
真実をはっきりさせておくために述べますが、訴訟は行われておらず、レディオヘッドが「著作権料の100パーセントしか認めない」と発言したというのも事実無根です。
なお、現地時間7日には「The Sun」などで、レディオヘッド側がラナ側に対し示談を持ちかけていると報じられていた。「The Sun」の記事中では、両者が示談で片をつけようとしており、レディオヘッド側は「慰謝料か印税を保証する作曲クレジットを要求している」と関係者筋が語っているとのことだった。
しかし交渉は難航しているとして、ラナが8日に以下のようなツイートを投稿した。
訴訟のことは事実です。わたしには自分の曲が“Creep”を題材にしたものではないと分かっているけど、レディオヘッドは違うと感じていて、著作権の100パーセントを要求しているの。この数ヶ月(の交渉)でわたしからは40パーセントまでは提案したんだけど、向こうは100パーセントしか受け入れないって。(レディオヘッド側の)法律顧問が情け容赦ないから、法廷で争うことにしました。
さらに、「Pitchfork」ではラナ・デル・レイのファン・アカウントがTwitter上で公開したコメントの文字起こしをもとに、同日8日に米デンバーでライブを行ったラナがステージ上で以下のような発言を行ったと報じられた。
実はこれについては今日言おうかどうしようか分からなかったんだけど……でも、今日ちょっとだけニュースでも報じられてたから言うことにしました。
わたしが言いたいのは、レディオヘッドがわたしのある楽曲について著作権の100パーセントを要求しているのは確かだということ。そして、これについて今日触れることにしたのは、みんなに分かってもらいたいことがあったからっていうだけなの。
もちろん、今日来てくれているお客さんの中には付き合いで来てる人もいるのは分かってるし、熱心なファンの人と一緒に来てたりして、たまたまここに居合わせてるだけだっていうのは分かるけど、ファンのみんなにはこれを分かってほしい。
たとえ法廷でどういう結果になったとしても、特にあの曲に書き込んだわたしの心情は、あのアルバムの中でも一番言いたいことを伝えた曲であり、わたしの個人的なマニフェストで、わたしからの一番新しいマニフェストだということです。
みんなに知っておいてほしいのは、たとえ、あの曲があらゆるところから削除されることになっても、あの曲に込めた心情の数々はこれからもわたしがなんとしてでも求めていくものだということ。
たとえ、あのアルバムのCDの今後のバージョンからあの曲が消えたとしてもね。このことについて言っておきたかったのは、この曲とこれから歌う別な曲、ていうか、この曲とその別な曲というのはメドレーになっているから、結局、全体の半分ずつなんだけど、その別な曲の方は“Change”といって、これもまたわたしにとってもとても大切な曲なの。
そのことを、今日来てくれているキッズやキッズを卒業した、本当のファンのみんなに知っておいてもらいたかった。この曲について触れるのはもうこれで最後になるのかなと思うけど、とにかく、ありがとう。
なお、レディオヘッド側の否定コメントに対するラナ側の声明などはまだ発表されていない。