今週2月9日(金)に約4年半ぶりとなるニュー・アルバム『オールウェイズ・アセンディング』をリリースするフランツ・フェルディナンド。
『ロッキング・オン』3月号では、メンバーの脱退・加入の後に新体制となったバンドの新作について、フロントマンのアレックス・カプラノスが語ったインタビューが掲載されている。
昨年公開された、5人編成初のアーティスト写真は「フランツの刷新」を強く印象づけるものだった。
髪を伸ばしていたり、ダメージ・デニムを履いているなど、大胆なイメチェンがあえて行われたのかどうかについて、アレックスは以下のように答えている。
アハハハハハ。いやあ特には。単にその時着ていた服っていうだけだったと思うよ……ハハハハ。(中略)いやでも、やっぱり当時の自分たちを表わしてたんだろうなぁ。今の写真は今の自分たちを表わしているし、僕はまた髪を短くしてるしね。まあ僕は今45歳なんだけど、まだ伸ばせる髪があるんだぞって思って伸ばしてみたのかもしれないな(笑)。
また、ニック・マッカーシーの脱退が本作にどう作用したかについて訊かれると、「実はニックが辞めたがってることは結構前から知っていたんだよね」と話すアレックス。
そんな事実を受け止める時間があったからこそバンドについて考えられたとも語るアレックスは、新体制となったバンドの制作過程について以下のように語っている。
時にはその(バンド内の)役割を大胆に一新するのもいいことなんだよ、新たな関係を模索するというかさ。そして今作はボブ、ポールと僕、そしてジュリアンが加わって、みんなでコラボして作ったという感じが強く出たアルバムになったと思う。歌詞はボブと僕で書いたものが多いし、一緒にいた時間も長かった。レコーディング前にも、相当長い時間をかけてどんな音楽を作りたいかを話したんだよ。
順を追って話すと、まずはバンドをやるとはどういうことか、なぜ音楽を作ってそれを世に問いたいのか、みたいなところから始まって、次のステージでは、サウンドを追求する前にしっかりとした曲を作ることにした。まずはどんな形で演奏してもいいような素晴らしい曲を作ろうっていう。
また、新作タイトルの「アセンディング(上昇)」にはふたつの理由があり、「ひとつは次の10年への上昇で、もうひとつは、席から立ち上がって踊ってほしいという意味(笑)。これはやっぱりダンス・レコードであって、僕たちはずっとダンス・バンドでありたいと思ってやってきたし、今作はこれまで自分たちが作ってきたアルバムのなかで最も踊れる1枚だと思ってる」のだとか。
この他にも、トランプ批判のキャンペーン・ソングをリリースした理由や、この時代にポップ・ミュージックの果たすべき役割などについてもアレックス自身が語った貴重なインタビューとなっている。本記事を読むことで、新作を、ひいてはフランツ・フェルディナンドをより深く知ることができるはずだ。
『ロッキング・オン』3月号の詳細はこちらから。
http://www.rockinon.co.jp/product/magazine/144246