昨年12月にリリースした最新アルバム『ソングス・オブ・エクスペリエンス』を引っさげたワールド・ツアー「エクスペリエンス+イノセンス・ツアー」を5月よりスタートさせたU2。
『ロッキング・オン』7月号では、現地時間5月11日に行われた同ツアーのラスベガス公演を追ったロング・レポートを掲載している。
U2は2015年に前作『ソングス・オブ・イノセンス』を引っさげ「イノセンス+エクスペリエンス・ツアー」を行ったのち、昨年にはアルバム『ヨシュア・トゥリー』30周年記念ツアーを開催している。
今回の「エクスペリエンス+イノセンス・ツアー」を含めると、この4年間で3つのツアーを行っているU2だが、メンバーのラリー・マレン・ジュニアも「4年間で3つもツアーするなんてクレイジーだよね(笑)」と答えている。
「『ソングス・オブ・イノセンス』のツアーは簡単だった」とメンバー全員が口を揃えて話していたようだが、今回のツアーに関してベースのアダム・クレイトンは「精神的にタフにならなくてはいけない」と語り、その理由をジ・エッジが以下のように説明している。
『ソングス・オブ・エクスペリエンス』のツアーは、非常に政治的で、戦う内容だ。だから簡単じゃない。それは、このツアーを開始した瞬間に実感した。「ヤバい! 僕ら、それをトランプ国家のど真ん中でやろうとしている」とね。
僕らのファンには、トランプの支持者だっていると思うし、様々な考えを持った人達が集まっているはずだ。僕らはこのライブでみんなを分断し、敵対させようと思っているわけじゃない。むしろ、最終的には、それを克服することや、それでもここで一体感を味わえることに意味があると思っているんだ。
ラスベガスのTモバイル・アリーナにて行われたライブ本編では、初の試みとしてオーグメンテッド・リアリティ(AR=拡張現実)が導入されていたという。巨大なLEDスクリーンに専用アプリをかざすことで滝が流れ出したり、巨大化したボノが現れるというのだ。
また、1991年に発表したアルバム『アクトン・ベイビー 』から、今回のツアーまで一度もライブで披露されてこなかった“Acrobat”が演奏された他、昨年10月にラスベガスで起こった銃乱射事件で亡くなった人達の家族に“One”が捧げられる場面一幕もみられたという。
ライブ終演後には、今回のレポートを務めた記者(ブログ「ニューヨーク通信」担当の中村明美)がボノと直接言葉を交わし「一緒に行こう!」と移動する車まで肩を組んで話をしたというエピソードも。さらに、ラリーは「絶対に日本に行きたいと思ってる」と日本のファンへ向けたメッセージもくれたようだ。
ロング・レポートではライブの詳細はもちろん、ライブが行われたラスベガスの街並み、そして今のU2の姿を収めた迫力のあるライブ写真も掲載している。
2006年の来日以来、10年以上ここ日本でライブを行っていないU2。そんな彼らのライブを『ロッキング・オン』7月号にて疑似体験してもらいたい。
U2の最新ツアーLA公演のロング・レポートは現在発売中の『ロッキング・オン』7月号に掲載中です。
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