嵐が2020年末をもって活動休止する

その知らせを聞いてとても驚いたし、彼らの活動をいつも楽しみにしている身として言葉にならない寂しい思いもあった。
しかしメンバーのコメントも見て、そして彼らのこれまでの道のりに思いを馳せて、残念という気持ちはどうしても湧いてこなかった。
2017年の6月に話を切り出したという大野くんの言葉にも、それを受け止めて何度も話し合いを重ねながら今回の結論に至ったそれぞれのメンバーの言葉にも嘘やごまかしや綺麗ごとは感じられない。
そこにはファンへの誠実さと5人の信頼とそれぞれの強い意志が変わらずあって、2020年末まで嵐らしい美しさで駆け抜けていく決意もはっきりと感じられた。
嵐は本当に、その誠実さと信頼と意志の完璧なハーモニーを持つ凄いグループで、今もまだそんな彼らにしか描けない尊い物語を描き続けている。
ファンのみなさんは当然、引き裂かれるような思いがあると思うけれど、それだけは真実だと言いたい。
2017年の10月に刊行した雑誌「H」の巻頭特集「嵐が5人で語ったあのときのこと、これからのこと」の記事内で僕は以下のように書いた。
(写真は、この特集の中での櫻井くんの発言より)
嵐が2020年末をもって活動休止する
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《今日もテレビで言っちゃってる/悲惨な時代だって言っちゃってる/ボクらはいつも探してる/でっかい愛とか希望探してる/Everyday! Everybody!/まだまだ世界は終わらない/いまから始めてみればいいじゃない》



ご存じの通り、嵐は1999年にそんなフレーズを持つ楽曲“A・RA・SHI”と共にデビュー。数多くのネガティブが渦巻く時代の中でも大きな「愛」や「希望」を探し求める、当時の音楽シーンではアイドルとしても異色なくらいまっすぐなポジティブを体現する存在として彼らは登場しました。詩的に言うならば、暗闇を切り裂いて、光を導き出す嵐を巻きおこす存在となれ――そんな力強い期待を背負いながらのデビューだったと思います。そして、そんな嵐の誕生から現在までの年月は、さまざまな紆余曲折を経ながらも、5人のメンバーひとりひとりがそのまっすぐなポジティブを体現するのにあまりにも相応しい存在であることを証明していく歴史でした。以来ずっと音楽活動を主軸にしながら嵐が嵐らしくあり続けてくれたことによって、僕たちの時代は「愛」や「希望」を素直に感じやすい時代になっていったのではないでしょうか。
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今、改めてこの時に書いたことを強く感じずにいられない。
もしここからの嵐の活動においてメディアとして彼らに寄り添える役割が自分たちにあれば何でもしたいし、この5人の中だけにあるからこそ美しい絆を見守るのが役割ならばそうしたい。
そして嵐というスターの登場によって「愛」や「希望」を素直に感じやすい時代になったことへの感謝は、これからいろいろなタイミングで言葉にしていきたい。(古河晋)
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