ジョイ・ディヴィジョンの元メンバーであるピーター・フックが、同バンドのシンガーである故イアン・カーティスが元恋人アニック・オノレに宛てた手紙をオークションに出品すると発表。
このニュースを受け、同じく元メンバーのバーナード・サムナーとスティーヴン・モリスが、「非常に失望した」と語っていたことがわかった。
しかし「Radio X」によると、手紙は現地時間3月2日にオークションが開催される前に出品が取り下げられたという。
これを受け、バーナードとスティーヴンの二人は声明で「ピーターが土曜日のオークション前に、手紙の出品を取り止めたことに安堵しています」とコメント。
ピーター・フックはオークションの売り上げを癌センターThe Christie NHS Foundation Trustに寄付する予定だったとのことで、バーナードとスティーヴンはオークションが中止となったことを受け、1500ポンド(約22万円)を同センターに寄付したという。
出品されていた手紙の説明書きによると、これらの手紙は2007年にグラント・ジー監督がジョイ・ディヴィジョンのドキュメンタリー映画『Joy Division』を制作していた当時、アニック・オノレ本人からピーターに渡されたものだという。
なお手紙について、フックは以下のように語っている。
彼女にこの手紙をどうするべきか訊いたんだよ。そしたら「あなたの好きなようにして、フッキー!」って言ったんだ。
この手紙に関しては間違いなく意見が分かれた。男はみんな売っちゃえ、世界中のやつらにも見せてやれとか何とか。女はほとんどが売るべきじゃない、ごく私的なものだから破棄されるべきだって言っていた。俺は一度も読んでないよ。というわけであんたはどっち派だ?
アニック・オノレはイアンの不倫相手と言われており、“Love Will Tear Us Apart”のモチーフになったとされている人物で、2014年に56歳で逝去した。なお、アニック自身はイアンの関係はプラトニックなものだったと2010年にコメントしている。
なお、ピーター・フックは先日、数百点におよぶ自身のコレクションをチャリティ・オークションに出品し、その売上の一部をCALM(男性の自殺撲滅キャンペーン)、Epilepsy Society(英てんかん協会)、The Christie(在マンチェスターのがんセンター)などに寄付すると発表した。