スカパラ×桜井和寿から令和の音楽への贈り物に結ばれた“リボン”の真意

スカパラ×桜井和寿から令和の音楽への贈り物に結ばれた“リボン”の真意 - 『リボン feat. 桜井和寿(Mr.Children)』CD+DVD盤『リボン feat. 桜井和寿(Mr.Children)』CD+DVD盤
《祈るように待つのはもうやめた/哀しみはデタラメに塗り潰せ/そのために来たんだ/大騒ぎしよう》
日本のポップミュージックを牽引してきた桜井和寿Mr.Children/Vo)の眩しい歌と、生命力そのもののような東京スカパラダイスオーケストラのアンサンブルと一丸となって弾け回る、圧倒的なポジティビティ――。

宮本浩次を迎えた2018年の『明日以外すべて燃やせ feat.宮本浩次』以来となるスカパラ「歌モノ」シングルであり、デビュー30周年第1弾シングルとして制作されたニューシングル『リボン feat. 桜井和寿(Mr.Children)』。
この表題曲に渦巻いているのは、およそ音楽という表現が根源的に内包する「未来への祈り」を極限までポップかつアグレッシブに結晶させたかの如き「意志のダイナミズム」そのものだ。

作曲を手掛けたNARGO(Trumpet)のメロディーと桜井の声が魂の頂へとデッドヒートを繰り広げるようなスリルと高揚感。「非常に緊張したし気合いも入りました。想いが強すぎてサビのメロディーの音数が凄いことになってしまいました」(NARGO)、「スカパラさんだから説得力がある音と言葉。そこに自分の声で、身体ごと飛び込んでいけた! 最高。音楽やってて良かった」(桜井)とそれぞれ同楽曲に寄せたコメントからも、今回のコラボレーションの充実感&達成感がリアルに滲んでくる。

そして、谷中敦(Baritone sax)によって綴られた歌詞。幕開けのフレーズでは《夜明けに空を譲るように/君を慰めた美しい星たちが/尊い役目を 終えてゆくよ/消えてゆくのは太陽が現れたから》と新世代の隆盛へと想いを馳せ、最後に《僕が 出来る プレゼントは/君の 未来を 包む/大きな 愛を 贈ること/ふたりで リボンを 結ぼう》と来るべき「これから」の時代への晴れやかな闘志を高らかに噴き上げてみせる。

「元号も令和に変わり、時代も変化して、急激な世代交代を感じるなかで、僕ら世代が過去にさりげなく感じていたような幸せを、新しい世代に健やかに受け継いで貰いたいと思っています」……リリースに先駆けて公開された同曲の歌詞へのコメントにおいて、谷中はそんな言葉で自らの胸中を明かしていた。

闘う形とフィールドこそ異なれど、それぞれに時代を切り開いてきた先導者だからこそ生み出すことのできる「未来は切り開ける」という渾身のアンセムであり、混沌とした「今」に抗い突き動かすための強靭なプロテストソングでもある“リボン feat. 桜井和寿(Mr.Children)”。「歌モノ」史のみならずスカパラ自身をも新次元へアップグレードする、ハイエナジーな1曲であることは間違いない。(高橋智樹)

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