新しい星野源が“Same Thing(feat. Superorganism)”から始まる

新しい星野源が“Same Thing(feat. Superorganism)”から始まる
星野源がスーパーオーガニズムとのコラボレーションによって作り上げた新曲“Same Thing(feat. Superorganism)”が発表された。
全編英語詞であること、編曲をスーパーオーガニズムが担当していてこれまで完全に個を極めながら同時にポップも極めてきた星野源印のサウンドとは大きく手触りの違う音が鳴っていることなどに驚きを感じている人も多いと思う。
もちろんそれらの変化とも関係しているのだが、僕が個人的に衝撃とワクワクと感動を感じたのは、星野源のメッセージが次のステージへと羽ばたいていること。

ファーストアルバム『ばかのうた』の1曲目“ばらばら”で《ぼくらは ひとつになれない/そのまま どこかにいこう》と歌った彼が、最新アルバム『POP VIRUS』のラスト“Hello Song”では《いつかあなたに いつかあなたに/出会う未来 Hello Hello/笑顔であいましょう》と歌うようになった。
それは過去から未来への、孤独から出会いへの、部屋で弾き語ることから東京ドームでポップミュージックを鳴らすことへの、大きな旅路のようにも思えるけれど、その考え方、生き方、本当の思いが変わったわけではない。
歌っていることは、やりたいことは、伝えたいことはきっと同じこと。
それをクソ喰らえと愛してるが同じことで、Fuck youって心から愛を込めてみんなに言いたい、侘び寂びめちゃくちゃにしよう、という表現で歌えたのは、スーパーオーガニズムとの出会いがあり、しかも英語詞だからというのがあったと思うのだが、今、星野源がこのメッセージに未来を託すことには必然がある。
『ばかのうた』と『POP VIRUS』がひとつになって、“ばらばら”と“Hello Song”がひとつになって、ひとつになれないこととあなたと出会うことがひとつになって、クソ喰らえと愛してるがひとつになって、侘び寂びめちゃくちゃにしながら星野源は今までよりも、もっともっとたくさんのあなたと出会いながら全く新しい星野源の音楽を鳴らして知らない未来へいこうとしているのだ。(古河晋)
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