桑田佳祐がテレワークで放送した特別番組『桑田佳祐のお家(うち)でRADIO』を聴いた!

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3月20日から22日にかけて、民放ラジオ101局による特別番組として順次放送された『WE LOVE RADIO, WE LOVE MUSIC 桑田佳祐のお家(うち)でRADIO~こんな時こそラジオでSMILE!~ supported by SUUMO』。そもそもは、民放ラジオ101局統一キャンペーン『WE LOVE RADIO』の一環として、東北でライブイベントを開催し、その模様を放送する予定だったのだが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて残念ながら企画段階で中止に。しかし、自宅で楽しめるエンターテインメントとして急遽、桑田佳祐による「テレワークの特別番組」が届けられたわけだ。

局によって、55分と60分の異なるバージョンが放送されたのだが、僕が聴いたのは60分バージョン。「第二のお家」(ビクタースタジオ)でくつろぐ桑田佳祐に、原由子が「あなたー、お茶ですよ」と声をかけて始まる番組は、アットホームそのもののムードだ。坊主頭をボウリングの球と間違えられてしまうのは、遊びに来たという親友・斎藤誠(G)。まずは3人の軽快なギターリフとハンドクラップに彩られた“それ行けベイビー!!”で、予期せぬ事態に直面している我々を励ましてくれる。

さらに、片山敦夫(Key)が訪れて披露されるザ・ピーナッツのカバー“恋のバカンス”、山本拓夫(Sax)と金原千恵子(Str)も加わるリッチなフォークロック“鏡”と、豪華顔ぶれによるサウンドで次々に楽曲が披露される。情愛の追憶に身を焦がすエキゾチックなダンスポップ“大河の一滴”では、男女のセリフの掛け合いシーンで原由子が「憶えてるー♪」と楽しそうに告げ、桑田が「さすが原坊」と応える一幕がレアだ。子どもたちのワイワイと賑やかな声(養子がたくさんいる設定らしい)が聞こえ、臨時休校の対応に追われる各家庭の様子を映し出しつつ、“THE COMMON BLUES~月並みなブルース~”を経ての“悲しい気持ち(JUST A MAN IN LOVE)”では、桑田が「コロナに負けるな!」と呼びかけてフィニッシュ。また、「一緒にやろう2020」のために制作された新曲“SMILE~晴れ渡る空のように~”もオンエアされた。

そして後半は、サザンオールスターズ“いとしのエリー”セルフカバーから、仲間たちの美しいハーモニーコーラスで歌い上げたザ・ビートルズ“ひとりぼっちのあいつ”カバーという名曲連打である。自宅でも、ほんのひとときでも、音楽は確かに心を満たし、豊かなものにしてくれる。

桑田「世間では、いろいろイベントとかコンサートとか、泣く泣く中止になっております。本当に大変なことになっておりますよ。ですけどもまた、我々もね、サザンとして、またここにいる仲間たちと、近いうちにライブに行きますんでね」
原「うん」
桑田「早く収束できますように、切にお祈りしております。今日は本当にどうも、ありがとうございました!」

最後にはそう告げて“明日へのマーチ”を披露し、今回の番組は幕を閉じた。困難な時期にも、どうにかアイデアを絞り出し笑顔をもたらそうとするアーティストの意欲が、ラジオ局の一丸となったネットワークを通じて届けられる。のんびり、ときにユーモラスでありながらも、すぐそばに感じられるアットホームなサウンドの中に確かな熱を宿した、特別な時間であった。(小池宏和)

※記事初出時、内容に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
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