演奏が少し崩れる瞬間も、感情が先走ってしまう瞬間も、すべてがその場限りの“ライブ”である。その危うさに、観る側は自然と身を委ねてしまう。
「誰にも見向きもされなかった10代を、肯定しに来ました!」
ライブの冒頭、Vo.優斗はそう叫んだ。
彼が歌う「10代」は、後から都合よく編集された青春ではない。誰にも理解されず、肯定されることもなかった、あの頃の生々しい時間そのものだ。だからBlue Mashは、生き方を教えたり、未来への希望をわかりやすく提示したりはしない。
ただひとつ、「あの夜、あの選択は間違っていなかった」と肯定するために、音を鳴らし続けてきた。
そして2026年春、Blue Mashはビクターエンタテインメントからメジャーデビューすることが決定した。
けれど彼らがやっていることは、あの時も今も何ひとつ変わっていない。
それ以上の答えがあるだろうか。
「死にたい夜、どうしようもない夜はライブハウスにおいで」
その言葉だけでもう十分だった。(古閑英揮)