レディオヘッド『KID A』から20年――2000年代以降のポップ・ミュージックを決定づけた衝撃作はいかにして生まれたのか。絶望の日々を乗り越えるまでを追った、超貴重ドキュメント!

レディオヘッド『KID A』から20年――2000年代以降のポップ・ミュージックを決定づけた衝撃作はいかにして生まれたのか。絶望の日々を乗り越えるまでを追った、超貴重ドキュメント!

「どんなに不愉快か、君には想像もつかないだろうね。一発屋呼ばわりされることも。だんだん、自分でもそう思い込むようになるんだ。そんなわけはないと思ってもそうなる。僕はかなりの痛手を受けたね」(トム・ヨーク)」


『KID A』が2000年10月2日にリリースされてから、今年でちょうど20年。今回の記事はまさに20年前、同作のリリース直前に行なわれたインタビューをもとに構成されたアーカイブ・テキストだ。記事内でライターが『KID A』を「(ダダイズムの詩人)トリスタン・ツァラのようにシュール」な作品であると評するあたりに、現在の私たちは時代の流れを感じずにはいられないはずだ。何故なら2020年の今、『KID A』はツァラのような前衛ではなく、もはやシェイクスピアのような普遍的傑作として存在するからだ。2000年以降のほとんどのオルタナティブ・ミュージックは、『KID A』というグラウンド・ゼロからの再出発、あのアルバムが一度粉々に打ち砕いたロックのナラティブの再構築から始まっているのだから。

でも、『KID A』が歴史を変えるとは誰も思っていなかったなかで、探り探りで進んだレコーディングの詳細が明かされるこのインタビューは貴重だ。また、5人が出会ったアビンドン・スクールや大学時代の思い出など、レディオヘッドの思春期が語られているのも、ファンには嬉しいだろう。(粉川しの)



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レディオヘッド『KID A』から20年――2000年代以降のポップ・ミュージックを決定づけた衝撃作はいかにして生まれたのか。絶望の日々を乗り越えるまでを追った、超貴重ドキュメント! - 『rockin'on』2020年12月号『rockin'on』2020年12月号
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