フュージョン/クロスオーバー・ジャズのパイオニアとして知られ、ロック的なアプローチにも定評があったチック・コリアが、現地時間2月9日に逝去。79歳だった。
チック・コリアは、グラミー賞史上最もノミネートされたアーティストのひとりで、67回のノミネートと23回の受賞を果たしている。多才なアーティストとして作曲家、キーボード奏者、バンドリーダー、そしてパーカッショニストとしても活躍したチックは、60年代後半にマイルス・デイビスのバンドのメンバーとなり、アルバム『In a Silent Way』や『Bitches Brew』、『A Tribute to Jack Johnson and On the Corner』などに参加。シーンに多大な影響を残したことで知られている。
公式Facebookページによると、死因はがんだという。
同ページには、下記のメッセージが公開されている。
「私の旅路において、音楽の火を明るく燃やし続けてくれた全ての人に感謝します。演奏したい、作曲したい、パフォーマンスしたいと思っている人は、そうしてほしいと願っています。自分のためではなくとも、他の人々のために。世界はより多くのアーティストを必要としているだけではなく、それは単にとても楽しいことなのだから。
そして、知っている限りの、私にとって家族のような存在だった素晴らしいミュージシャンの友人たちへ。皆さんから学び、皆さんと一緒に演奏できたことは幸せであり、名誉なことでした。私の使命は、どこにでも創作の喜びをもたらすこと、そして私が心から尊敬するアーティストたちと一緒にそれを実現すること、これが私の人生の豊かさでした」
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