来年1月13日、iTunes先行でピンク・フロイド『狂気』のカバー・アルバムをリリースするフレーミング・リップス。フロントマンのウェイン・コインがピンク・フロイドについて、そして今年の大晦日に地元オクラホマ・シティで行う『狂気』の全曲演奏ライブについて語っている。
「『狂気』は人気があるせいでかなりこき下ろされているが、僕はそうは思わない」とウェインはウェブサイトPitchforkに語っている。「ジョン・ライドンもかつてあの『ピンク・フロイドは大嫌いだ(I hate Pink Floyd)』っていうTシャツを着ていたけれど、初期のピンク・フロイドは相当パンク・ロックだと言った最初の人物はおそらく彼だったと思うよ……ちゃんと聴いてみれば、ピンク・フロイドは多くのパンク・ロック・グループよりもパンク・ロックだってことが分かると思う」
大晦日のライブの内容について訊かれると、ウェインはこう答える。
「僕らの新バージョンは(『狂気』の)哲学的側面と『トロン』(1982年のアメリカのSF映画。2010年に続篇が公開予定)を合体させたようなものになるだろうな。最高の音楽かマリファナが無いとあまり観れたものじゃなくなってしまうかもしれないけどね」
「ダラスの郊外にある梁建築の専門家に頼んで巨大なミラーボールを作ってもらったんだ」とウェインは続ける。「周囲6メートルもあるんだよ。最後の点検をしてくれたのは1995年にピンク・フロイドが使った巨大ミラーボールを作った男だった。その男は『ちょっといいかウェイン、これ、ピンク・フロイドのよりでかいぞ!』って言ってたよ。ウェインのタマはピンク・フロイドのタマよりでかいってことだな(笑)」
「(フレーミング・)リップスはこの6メートルの球にひと夏かけて小さなミラーを1つずつ貼り付けていくよう僕とパパに言いつけたんだよ」と冗談めかして語るのは、大晦日のライブで共演するスターデス・アンド・ホワイト・ドワーフスのデニス・コイン(ウェインの甥)。「僕らは座り込み、1日8時間、2週間かけてばかでかいミラーボールと格闘した。それ以外のことは何も考えられなかった。眠りにつくと夢にまでたくさんの小さな鏡が出てきて、僕はそれをどうやって貼り付けようか、どの種類の糊を使おうかと頭を悩ませたものさ」
ウェイン・コイン、大晦日の『狂気』カバー・ライブを語る
2009.12.28 11:00