半年にわたる再結成ツアーもいよいよ中盤戦へと突入したペイヴメントだが、スティーヴ・マルクマスはペイヴメントにまつわるその独特なロック哲学などについてNMEに語っている。
たとえば、そもそもロックンロールをやってみたくなったきっかけはなにかというと、80年代のハードコア・パンクだったと語っている。「デッド・ケネディーズ、ブラック・フラッグ、DOA、サークル・ジャークスとか、観に行ったりしたバンドはこういうバンドで、ぼくにロックンロールをやりたいっていう気にさせてくれたのもこういうバンドだったんだ。そういうバンドを観て『これはぼく自身の表現なんだ、ぼくに実際に響くのを感じる』って感じたのを憶えてるよ。それ以来、ぼくとしては、いつもデカい規模のライブよりも、小さなクラブで観る方が好きなんだよ」。
あるいはソニック・ユースなどについてはこう語る。「ペイヴメントではソニック・ユースとよく一緒にツアーをしたんだけど、ソニック・ユースの面々はすごく気さくで、中流の、どこかブルジョアっぽい連中で、でも、やってる音楽はめちゃめちゃ変なんだよね。つまり、テンションの高い音楽をやるには別にヘロイン中毒なんかじゃなくてもいいっていうことをよくみせてくれるんだね」
また、ロックの最高の作品は70年代から80年代にかけて制作されたDIY的作品が多いとも語っている。「ケネス・ヒグニー、テレヴィジョン・パーソナリティーズ、スウェル・マップスとか、さらに変なものでもいいけど、基本的にちょっとクレイジーなやつが自分にも音楽ができると思い立ったような作品がいいんだよ。こういう作品はどれもボーカルが際立っていて、どこかズレていて、全体もなんとなくぴったり噛み合ってない感じなんだよね。そういうパンク的DIYスタイルがぼくは大好きなんだ。基本的にペイヴメントっていうのは、スウェル・マップス、デスパレート・バイシクルズ、テレヴィジョン・パーソナリティーズへのトリビュートとして始まったバンドだったんだよ」。
その一方で、ロック界で一番かっこいいのはキーズ・リチャーズとも言う。「最近はそうでもないけど、60年代、70年代のキースのルックスはもうかっこよぎるよね。その不健康さがエレガントだというルックスで、しかも、きれいなロック・スター・ガールフレンドもいて、おまけに傑作と呼べるジャンキー・アルバムを次から次へと作ってったっていうね。ドラッグのイメージはちょっと時代遅れだけど、でも、やっぱり一番かっこいい人っていったら、キースになるよね」。
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