待望の新作『ホット・ソース・コミッティー・パート2』を4月27日にリリースしたビースティ・ボーイズだが、MCAことアダム・ヤウクのがん治療の予後についてアドロックことアダム・ホロヴィッツやマイクDがあらためて順調だと語っている。
もともと『ホット・ソース・コミッティー』は09年に「パート1」としてリリースが予定されていたのが、MCAに悪性の耳下腺腫瘍ができていることが発覚したため、新作のリリースからツアーまですべてがキャンセルになっていた。摘出手術の後、ようやく今回「パート1」の音源にさらに手を加えた「パート2」がリリースされたわけだが、これまでにMCAは順調だけれども全快したわけではないというメッセージをメルマガなどでも発信してきていた。
そのMCAの健康状態について、アドロックは基本的にそのままだということをガーディアン紙に語っている。「あいつは順調にやってるよ。だけど、まだ治療を受けてるから100パーセントっていうわけじゃないんだよ。現時点ではツアーは予定していないし、今回はレコードを出すっていうだけなんだ。で、あいつももっとよくなるまで、これ以上のプランもなにも決めないつもりだよ」。
アドロックは将来的にツアーは「絶対にやることになる」と断言しているが、その一方でマイクDはあんまり楽観視するわけにもいかないと語っている。「こういうのってすごく妙なものなんだよね。特に友達として長い間やってきて、その友達の1人がものすごく深刻で、命取りになりかねない病気にかかったりすると、がらっとこっちのやり方も変わっちゃうんだよ。言うなればさ」。
とはいえ、そのおちゃらけぶりは相変わらずであることが病後のMCAが監督となって制作した短編映画『Fight for Your Right Revisited』や“メイク・サム・ノイズ”のPVでも明らかになったわけだが、MCAが回復した暁にはそれは余計に助長されるだろうと2人は語っている。
「次のレコードはおそらくこれまで聴いたことくらいに頭のおかしくてアホなパーティ・レコードになると思うよ」とアドロック。「だってさ、ヤウクが潜ってるようなことを経験してみたらね、そうなって当たり前だろって。そういうことを経験した後は、絶対に気分がめちゃくちゃいいはずだからね」。
『Fight for Your Right Revisited』を観るにはこちらから→
http://www.youtube.com/watch?v=evA-R9OS-Vo&feature=player_embedded