祝!トレント・レズナーが『ウォッチメン』でエミー賞2部門にノミネート! その喜びを語る。ビースティ・ボーイズ、カマシ・ワシントンなどもノミネート

祝!トレント・レズナーが『ウォッチメン』でエミー賞2部門にノミネート! その喜びを語る。ビースティ・ボーイズ、カマシ・ワシントンなどもノミネート

アメリカでは、TV番組に贈られるエミー賞のノミネートが今日発表された。詳細はこちら。
https://www.emmys.com/awards/nominees-winners/2020

今年最もノミネートされたTVシリーズはHBOの『ウォッチメン』で26部門だったが、その音楽を担当したのがナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーとアッティカス・ロスだ。彼らもめでたく2部門でノミネートされた。

「オリジナルドラマスコア部門」と、"The Way It Used to Be"により「オリジナル・ミュージック・アンド・リリック部門」でノミネートされた。

Watchmen End Credits
https://youtu.be/MQBmALfSFEU


すでに、今回のノミネートについてトレント・レズナーがビルボード誌でコメントを発表している。以下要約。
https://www.billboard.com/articles/news/9425896/trent-reznor-atticus-ross-watchmen-emmy-awards-interview

「自分にできることをやるまでなので、賞のことは考えていなかった」としながらも、「この作品では危険な賭けをしたと思っているので、それが評価されて嬉しい」と話した。

さらに、「とりわけ、クリエイターのデイモン(・リンデロフ)からの要求が高かったのみならず、コミックブックの『ウォッチメン』は自分が大好きな作品で、自分のDNAの一部でもある」、「だから僕らの方からやらせて欲しいと手を上げたんだけど、制作過程で安全に感じることは何もなかった。綱渡りのような仕事だったんだ。この神聖なる作品に手をつけることも、また人種問題を扱っていることも。すべてが危険に感じたから」とも語っている。


●オリジナル・ミュージック・アンド・リリックでノミネートされた曲が、1940年代のジャズであることについて。

「本来は元々あった曲を使うはずだったんが、絞首刑のシーンで使いたくないと曲の権利が降りなかった。それで締め切りまであと1週間というところで、その曲と同じくらい重みのある曲が書けるか?と訊かれた。1940年代のサウンドで、しかも歌詞はその恐ろしい状況とは真逆のラブソングにして欲しいと。それを1週間で書けるかとね。

幸いその時に、まったく同じ時代の『MANK』という作品の準備もしていたから当時の音楽を聴きまくっていた。それに自分のエゴが働いて、チームの一員としてここで帽子からウサギを出してみせたい、と思った。それで出来たんだ。すごく嬉しかったし、誇りに思った。エミー賞の候補となる曲は数えきれないくらいあると思うけど、そういう曲をちゃんと認識されてナイスな驚きだよ」


このシリーズは公開された時から大絶賛されていた。『ウォッチメン』というコミックブックの金字塔を、クリエイターのデイモン・リンデロフ(『LOST』)が“リイマージン”した傑作TVシリーズ。放送されたのは去年の10月〜12月だが、オクラホマ州タルサを舞台に、黄色マスクの警察がSeventh Kavarlyという白人至上主義者達と対決する話だ。

物語は、1921年のタルサで「黒人のウォール街」と言われていた場所が、白人達の暴動によって破壊され、黒人達が殺されるという実際に起きた悲惨な歴史から始まる。

しかし、この歴史はアメリカでも知らない人達が多いのだ。クリエイターのリンデロフは、ジョージ・フロイドが殺された今のアメリカ社会と偶然にも重なることについて、「『ウォッチメン』は、この国の人種による不平等についてより複雑な論議をもたらすきっかけとなる脈のような作品だ。だからこの夏に起きてることを見て――もっと前に起きるべきだったわけだが――『ウォッチメン』が正しかった証拠だとは思わなかった。むしろ、僕らはもっともっとこの問題について語る作品を作っていくべきなんだ、と思った。この作品に関われて心から嬉しく思っている」と話した。

さらに、「この番組で一番誇りに思うのは、誰も直面したくなかった1921年のアメリカの歴史を公にしたこと。だけど、それはこの奇妙なSFシリーズで知るべきことではない。僕らは、ここで『その他に僕らは何を知らないんだ?』と言い始めるべきなんだ」「ここでこの歴史を消してしまわないで、こういう歴史を永遠に刻んでいくべきだ。再訪し、いかにして僕らが今ここに辿り着いたのかを見直すべきなんだ」とも。

日本でもスターチャンネルで観られるらしい。衝撃的な傑作なのでぜひ見てみて。トレントは、『ツイン・ピークス』しかり、サントラにおいてもこういうとんがった作品に関わり続けるところがカッコいいと思う。

「ウォッチメン」フューチャレット映像:ジェレミー・アイアンズ
https://youtu.be/FXyIqnwK9c8

ちなみに、トレント・レズナーはグラミー賞はもちろん、オスカーも授賞済み。これでエミー賞を授賞すると、あとは舞台関係者に贈られるトニー賞さえ授賞すれば「4冠EGOT」をすべて授賞したことになる。

さらにミュージシャンではビースティ・ボーイズが、ドキュメンタリー『Beastie Boys Story』で監督のスパイク・ジョーンズとともに2部門でノミネートされた。

Beastie Boys Story (2020) official Trailer | Documentary | Spike Jonze |
https://youtu.be/BBsBHNqIh6s

また、カマシ・ワシントンがミッシェル・オバマのドキュメンタリー『Becoming』のスコアを手がけ、ノミネートされている。

Becoming | Official Trailer | Netflix
https://youtu.be/wePNJGL7nDU

The RAZは、『Wu-Tang: An American Saga』のテーマ曲でノミネートされている。

WU-TANG: AN AMERICAN SAGA Official Trailer (HD) Hulu Miniseries
https://youtu.be/c43v86aZFrg

エミー賞の発表は、現地時間の9月20日。
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