現在発売中のロッキング・オン1月号では、レディオヘッドのインタビュー/ライブレポートを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。
「ツアーのあとのことは僕らまだ考えていない。とにかく、僕らがここまで来たってことに驚いているんだ」(トム)
休止前の最後のギグとなったのは2018年8月1日。なぜこれほど長い空白となったのだろう? 「ちょっとタイヤが外れたんだろうね、だから止まらざるを得なかったんだ」とトムは言う。「原因はいろいろあった。ショーではいつも最高の気分を味わえたけど、でもまあ、なんというか……このまま行ったら崖から落ちちゃうから、そうなる前に足を止めようって感じかな」。それから彼は続ける。「どちらにしても僕には止まる必要があったんだ。それまで悲しむ時間を全く持てずにいたから」。
トムの最初の妻であり、やがて友達として別れたレイチェル・オーウェンが2016年12月、癌のため48歳で世を去った。レイチェルとの間には現在24歳のノア、21歳のアグネスと、2人の子がいる。「悲しさが表に出てくるようになったら、これを取り払わなきゃ駄目だって思うようになったんだ」。音楽は癒しになっただろうか? 「うん、もちろん。音楽は物事の意味を見つける手段にもなりうる。だから、それをやめなきゃいけないという思い、たとえそうするのが当然のことに思えたとしても、自分が本調子じゃないんだから、どん底の状態なんだから、って時でも、僕にはやめられない。僕には何かすがれるものが必要なんだよ。だけどこれまで生きてきて、音楽に慰めを求めてピアノを弾いても、痛みを感じてしまうことが何度かあった。実際に痛みを覚えるんだ。音楽が辛いんだ、心の傷が癒えてない状態だから」。
バンドの活動休止を誰より推していたのはエド・オブライエンだった——活動再開に一番消極的だったのも彼である。「リハーサルに入る時もピリピリしてた。僕はレディオヘッドを終わらせていたようなものだったから」と彼は言う。「前回のツアーは最高とは言えなかった。ギグは楽しかったけれど、それ以外については、僕はすごく嫌だった。僕らはバラバラになっている気がしてね。もう疲れ切っちまってるみたいな。そういうことってあるんだよ。ずっとこれが僕らの人生そのものだった——他に何がある? 成功ってやつは人に妙な影響を与える——とにかく僕はもうこれ以上やりたくなかった」。エドは続ける。「僕の魂はすごく長く暗い夜をさまよっていた。ひどいうつ状態になっていてね。2021年にどん底に達した。ところが底をついたら、素晴らしいことが湧いてきたんだよ。そのひとつが、自分がこいつらをどれほど愛してるかっていう気づきだった。彼らと出会ったのは17歳の時で、これをまたやる自分なんて考えられない、って思っていた。でも気づいたんだよ、僕らにはきらめくように素晴らしい曲があるじゃないかって」
(以下、本誌記事へ続く)
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