最高のアルバム『Sparkle X』、そして最強のツアー「Sparkleの惑星X」の季節を走り終えた不動のロック王者・THE YELLOW MONKEY。そして、間髪を入れずにここから始まるのはボーカル吉井和哉のソロ活動である。生死とか死生観を、ロックのアイテムとして使ってたところがあった。
今は「死にたい」なんて簡単に言いたくないからね。もっと深く真相を追求したい
ドラマ『そこから先は地獄』の主題歌として公開された新曲“甘い吐息を震わせて”はタイトルから感じられる通りの、歌謡メロディ炸裂の艶っぽい歌モノ。イエモンのファン、吉井和哉のファンならすぐにピンとくる「あの」路線だが、これまでの「その」路線を超える深さと到達点を感じさせるものになっているのが嬉しい。イエモンの最新アルバム『Sparkle X』→最新シングル“CAT CITY”→ソロ新曲“甘い吐息を〜“という流れの中に、THE YELLOW MONKEYと吉井和哉のクリエイティビティの凄まじい高まりを感じるのは僕だけではないはずだ。
この曲の特筆すべきポイントはふたつ。まずはアレンジとエンジニアリングを70&80年代ポップスの巨匠・船山基紀、内沼映二の両名に委ねたこと。もうひとつは、妖艶で情念に染まった曲調に合わせた淫靡な歌詞であるにもかかわらず、めちゃくちゃ深い人生観や哲学がそこに込められていること。歌詞の1行1行がまるで1曲1曲であるかのような濃さと深さに満ちている。そんな新たなソロの一歩についてじっくりと語ってもらった。
インタビュー=山崎洋一郎 撮影=Yuji Watanabe(Perle management)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年11月号より抜粋)
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