【今月の気になるあいつ】フロスト・チルドレン
ニューヨークを拠点に活動中のきょうだいポップデュオ。インターネット上のDIY精神に根差した制作活動を続け、昨年発表した最新作『Sister』で大きな注目を集めた。Z世代ならではのネット文化由来のリリックやハードな電子サウンドから、ハイパーポップやEDMと評されることも多いが、エモからスクリーモ、J-POPまで幅広い影響を受けており、ジャンルの壁の解体を目指した表現に挑んでいる。3月には初の来日公演が予定されている。現在発売中のロッキング・オン2月号では、「気になるあいつ」にてオーケールーを掲載しています。本記事の一部をご紹介。
3月10日に初来日公演を予定しているフロスト・チルドレン。アメリカのセント・ルイス出身で現在はニューヨークを拠点とする、きょうだいのポップデュオだ。ハイパーポップの潮流の中から現れ、DIYな活動スタイルで支持を高めていった二人は、いまや世界各地のフェスに呼ばれる存在となった。最新アルバム『Sister』のダンサブルなサウンド、直感を信じ切る制作姿勢、そして日本のカルチャーへの強い共鳴。変化を恐れず、何度でも自分たちを再構築していくフロスト・チルドレンの現在地を、エンジェルとルルにじっくり語ってもらった。
●二人はどんな環境で育ち、最初に音楽に惹かれたのはいつでしたか?
エンジェル「最初に音楽をやりたいと思ったきっかけは、映画『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』を観たことから。そこからバンドやったら楽しそうと思ってさ」
ルル「最初はそれぞれ自分たちの友達と別でバンドをやってて。それが高校ぐらいになって自分一人で音楽を作るのにハマって、PCと音楽が一番の親友みたいになってね。そこからSoundCloudで繋がったオンライン上の友達と遊びでレーベルみたいなものを作って、自分のビートをアップするようになったんだよね」
エンジェル「でも育った環境はまたそれとは違ってて、両親ともAC/DCとかイーグルスとか70年代のロックバンドが好きで。だから、子どもの頃はたぶんそっち系中心に聴いてたはず。自分で最初にハマった音楽で言えばブラック・アイド・ピーズとかだったんじゃないかな。それが最初に訪れた転機かも」
ルル「なんか全部ごちゃ混ぜみたいな。自分はいわゆるアメリカのショッピングモールでかかってそうなエモから最初は入っていった感じで」
●ハイパーポップの文脈で注目を集め、バンドサウンドも取り入れた後に、最新作ではEDM風へと音楽性がどんどん変化してきています。ジャンルを横断する中で、これは自分たちの核だと感じる要素は?
ルル「自分たちのやってる音楽とか友達のバンドとかもそうだけど、パンデミックの時期に一気に台頭したハイパーポップのシーンの中から出てきたことになってて。とにかくクレイジーな音楽をやってやれ!的なノリというか、今振り返ってみると、ある種のコミュニティ的な空間として機能してたように感じてる。ただ、今ではそれぞれがそこから独立してアーティストとして個別の道を歩んでるよね。あのシーンを踏み台にして、自分たちだけの世界を開拓しにいってるような。今、まさにそういう状態にあると思う」
エンジェル「本当にそう。遊び心とか新しい音への好奇心は相変わらず持ち続けてるし、それと同時にただクレイジーであるだけじゃなくて、ソングライティングであるとかポップであるとか一本芯の通った表現を目指してる。ハイパーポップの世界って正直ちょっと窮屈だったというか、最初から世界が限定されていたように感じてて。それってたぶん自分たちだけじゃなくて、あの周辺の若いアーティストはみんな感じてたことですぐにそこから抜ける方向で動いていったような」
ルル「そもそもSpotifyが捻り出したジャンルだから。それが明らかになってからは、みんなさっさと逃げるようになった(笑)」
エンジェル「ただ、最新のアルバム『Sister』ってわりと初期の作品に近い音になってるし、いわゆるハイパーポップとEDMはすごく近しいから、参照元は近いのかもね」
(以下、本誌記事へ続く)
続きは、現在発売中の『ロッキング・オン』3月号で! ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。
Instagramはじめました!フォロー&いいね、お待ちしております。